道枝駿佑(なにわ男子)と目黒蓮(Snow Man)がW主演を務めるドラマ「消えた初恋」(毎週土曜夜11:30-0:00、テレビ朝日系)が好評だ。原作は「別冊マーガレット」(集英社)で連載中の同名コミック。同じクラスの橋下さん(福本莉子)に片思い中の男子高校生・青木(道枝)がひょんなことから井田(目黒)のことが好きだと井田本人に勘違いされてしまう…というストーリーで、青木の親友であるあっくん(鈴木仁)も巻き込み、高校生たちの瑞々しい初恋模様が描かれている。放送時は関連ワードがTwitterのトレンドランキングを席巻し、多くの人がピュア過ぎる初恋の行方を案じている本作。プロデューサーの神田エミイ亜希子氏に、大人もハマる“エモさ”の理由や、撮影の裏話を聞いた。
多様性に対して寛容な“優しい世界”をドラマで描くために
――そもそも、「消えた初恋」をドラマ化したいと思われた理由というのは?
神田P:私自身が大切にしたいことにぴったりな作品だと思ったからです。私は作品を作るとき、“多様性に対して寛容である”ということを大事なテーマの一つにしています。世界をより良くするためには、自分と意見が異なる人に対して耳を傾けることがとても大切ですよね。でも、それを言葉で伝えると面白くないし、説教くさくなってしまうこともある。だから、まずはエンターテインメントとして純粋に楽しんでもらうこと、その先で感じ取ってもらうことというのが大切だと思っているんです。
「消えた初恋」は元々原作を読んでいて、出てくるキャラクター全員のことを応援したくなるところに魅力を感じ「ぜひドラマ化したい」と思いました。そのため、ドラマ化するにあたっても、原作の “みんな違うのが当たり前”な優しい世界を表現することを大切にしています。
――“優しい世界”を表現するためのこだわりを教えてください。
神田P:それぞれのキャラクターが、“目の前にいる人”を大事にしていることが分かるセリフ回しは大切にしています。自分が良かれと思った行動が、結果的に勘違いにつながった…というおかしさもあるのですが、それもまた、「消えた初恋」の魅力だなと。
登場人物の心情を考えながら撮影するだけでなく、準備や仕上げの工程でも、良いものを作る上で必要だなと思うステップを、一つずつ丁寧に踏むようにしています。私たちが雑に作ってしまっては、寛容で優しい世界は表現できませんから…。一つずつ妥協することなく、丁寧に向き合ってきたことの積み重ねが、登場人物たちのいとおしさとして映像に表れていたらいいなと思います。
毎週土曜夜11:30-0:00
テレビ朝日系
脚本=黒岩勉
演出=草野翔吾、宝来忠昭
出演=道枝駿佑(なにわ男子)、目黒蓮(Snow Man)、福本莉子、鈴木仁、田辺誠一ほか