コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、魅力的な女の子を多く描く小牧まりあさんの『完璧でポンコツな2人の恋』をピックアップ。
2024年1月17日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、7.1万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、小牧まりあさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
完璧な生徒会長とポンコツな生徒副会長には、“もうひとつの顔”があった
この漫画の登場人物は、ポンコツな生徒副会長の月山雄牙(つきやまゆうが)と、完璧な生徒会長のオオカミ先輩こと狼川琉奈(かみかわるな)だ。後輩の雄牙が何かミスをすると、いつもオオカミ先輩が尻拭いをしている。
しかし、2人には学校の姿からは想像できない“裏の顔”があった。優雅は常に学年トップの成績で家庭教師もやっている優秀男子。そして、オオカミ先輩は、部屋の片づけができず、何もないところで転んでしまうようなドジっ子女子。つまり2人には、真逆ではあるが完璧とポンコツという2つの顔があるのだ。
ある日、家庭教師のバイトを終えた優雅が気まぐれでオオカミ先輩の家を訪ねたことで、裏の顔の2人が出会ってしまう。優雅は自分のこと別人だと勘違いしているオオカミ先輩に、咄嗟に「自分は家庭教師をやっている大学生だ」と嘘をついてしまった。
オオカミ先輩は学校では完璧にしか見えなかったが、裏では鈍くさい自分に悩んでいた。目の前にいる家庭教師にポンコツな自分を見られ、悩みを告白しながら泣き出すオオカミ先輩を優雅は励ます。そして、優しくされたオオカミ先輩は、別人として出会った優雅を好きになってしまったのだった。
後日、オオカミ先輩は優雅に「異性と仲良くなるにはどうすればいいのか？」と質問する。そして、「大学生の家庭教師を好きになった」と続けた。勘違いしているとはいえ、オオカミ先輩が自分のことを好きであると知って戸惑い照れる雄牙。
この恋の行方はどうなるのか――。読者からは「双方のギャップが最高すぎる」「尊すぎる」といった声とともに、「続きはどちらで読めますか！？」との反響が寄せられている。
作者・小牧まりあさん「自分で『あっ可愛い！』と思えなければGOを出さない」
――『完璧でポンコツな2人の恋』が生まれたきっかけや理由などをお教えください。
お仕事ドラマでよく、仕事では完璧だけど家ではポンコツなキャラが出てくるのを見るなと感じていて。主人公を高校生にして、漫画で表現しても面白いのではないかと思って生まれました。
両方のキャラにギャップがある作品を描きたかったので、両方完璧でポンコツなキャラになっています。
――登場人物の2人は、オオカミ先輩は“表が完璧で裏がポンコツ”、月山は“表がポンコツで裏が完璧”という真逆のギャップを持っています。どちらも魅力的なキャラクターですが、小牧さんが敢えて選ぶとしたらどちらのギャップの方が好きですか？
月山くんです！普段ヘラヘラしているけど、実は自分の能力を隠しているのってとても魅力的だと思います。描いていても自分でドキドキするくらい、いいなあと思っていました。
――小牧さんの描く女の子は、表情がとても魅力的です。女の子のキャラクターを可愛く魅力的に描くためのこだわりや、力を入れているポイントなどがあればお教えください。
やはり一番最初にみんなが見るのって顔だと思うので、顔は時間を掛けるようにしています。あとは左右反転して確認したり、一旦完成しても時間を少し置いて見たり等、念には念を入れて表情チェックをしていますね。
パッと見て自分で「あっ可愛い！」と思えなければGOを出さない…という風に決めています。
――小牧さんが発信されているメッセージを拝見していて、魅力的な作品を創作することはもちろん、漫画を描き続けるという点においても努力や才能が必要だと強く感じました。漫画創作のモチベーションを維持するために日頃から心がけていることや、行き詰ったときの切り替え方などがあればお教えいただけますでしょうか。
実はモチベーションは普段ある方ではないのですが(笑)、今回の作品は凄く楽しく描くことができて、それは自分が心から好きなキャラを動かすことができたからなのかなと思っています。
なので普遍的なことではありますが、自分の好きなものを意識して作品に入れることがモチベーションになると思います。
自分が好きなものがわからなくなる時も多いので、漫画や映画等、なんでもいいので自分の好きなキャラや要素をストックしておくと良いかもしれません。
行き詰まったときは一旦外に出て、普段見ない景色を見たりすると気持ちがフレッシュになってアイデアが湧きやすいです。
――X(旧Twitter)投稿には、多くの“いいね”やコメントが寄せられていました。今回の反響への感想をお聞かせください。
どちらのキャラも「尊い」とコメントを下さって、私としても愛着があるだけに凄く嬉しかったです。コメントやいいねが次作を描く活力になりますので、今回読んでくれた皆さんには感謝しかありません。本当にありがとうございました！
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
