「しくじり先生―」好調の秘密は? スタッフを直撃!
過去のしくじった経験のある著名人を”しくじり先生”として、授業形式で放送されている「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(テレビ朝日系)。中には前科のある人も”先生”として登場するなど、斬新な切り口とその内容の面白さで、話題沸騰のバラエティー番組である。25日(月)には、「しくじり先生 俺みたいなるな!! 2時間スペシャル」が放送され、新垣隆と保田圭が”先生”として登場する。
一体なぜ、この番組はこんなにも見る人の心に刺さるのか? 制作の裏側やこだわりなど番組の秘密を探るべく、冨澤有人プロデューサーと北野貴章ディレクターを直撃した。
―「しくじり先生―」が好調ですが、まず番組ができるまでを教えてください。
冨澤:週1回、定例会議でプロデューサー、ディレクター、構成作家、リサーチャーがそろうので、みんなに先生候補を挙げてもらいます。
北野:はっきりした過去がなくても、見た目で”しくじっていそう”な人も候補です(笑)。
冨澤:次に先生候補への出演交渉ですね。
北野:番組が始まったころは、「しくじり先生」に出てもらいたい、とお願いすると、めっちゃ断られてました(笑)。
冨澤:最初の連絡は相当気を使います。例えば、堀江(貴文)さんの場合、お会いできる段階になるまでサブタイトルの”俺みたいになるな”は伏せていました(笑)。とにかく、”敵じゃない”という姿勢が重要ですね。お会いしたら、エピソードの構成などを決めていきます。
北野:先生との打ち合わせが肝ですね。
冨澤:打ち合わせは、初回だけで3時間。それを最低2~4回やりますよ。ぎりぎりに教科書ができるので、収録当日も詰めます。
北野:教科書は、”次のページを早くめくりたくなるもの”にすることがポイントです!
―お二人が番組を作る上で、心掛けていることは何ですか。
冨澤:見ている人が最終的に、温かい気持ちになれることです。最近、失敗をしちゃいけないという風潮が、日本中に蔓延している気がするんですよ。”失敗しても再スタートできる”という考えが浸透していけばいいな、と思います。
北野:この企画のそもそもが、僕が「くりぃむクイズ ミラクル9」のAD時代に怒られまくっていて、”俺みたいになるな!”という思いを込めて作ったんです(笑)。だから、ベースは自虐なんですが、人は失敗話を笑いに変えるじゃないですか。”自分もしくじるかもしれない”と考えると、笑いだけじゃなく、その話から得るものもある。それは大きいと思いますね。
―番組が好評な理由は何だと思いますか。
冨澤:先生は覚悟や決意を持って教壇に上がってくれる。もちろんスタッフも、同じ熱意を持って向き合わなくてはいけません。そうすると、”一緒に番組を作っている”という達成感があるんですよ。この達成感が今後につながっていくのでしょうし、大切にしていきたいと考えています。
北野:毎回、先生が替わりますよね。見る人によって、どの先生が好きか違うんですよ。そこがウケている理由なのかもしれないと思います。何より、面白いといってもらえることがうれしいですね。
5月25日(月)夜7:00から8:54
テレビ朝日系
出演=若林正恭、吉村崇、新垣隆、保田圭、浅田舞、澤部佑、田中圭、西岡徳馬 ほか
「しくじり先生 俺みたいになるな!!」
毎週月曜夜8:00から8:54
テレビ朝日系