清水富美加、10代へのアドバイスは「好きに!」
ヒャダインと清水富美加が、毎回さまざまなゲストと共に10代の悩みに向き合い、解決策を考えていく「オトナヘノベル」(毎週木曜夜7:25-7:55NHK Eテレ)。同番組でMCを務める清水富美加にインタビューを行った。
――番組のMCを担当していて気を付けている点や、意識していることなどはありますか?
思ったことを言おうとしています。10代のあるあるだったり、自分の経験談と近いものだったり、すごくイラッとすることが多くて、そのイラッとしている感じをそのまま出していますね。自分を作らずに素のままで臨んでいます。
――ヒャダインさんの印象は?
カメラが回っていないところでも、気さくに話し掛けてくれます。学生時代の話などを聞いていると意外に根暗な部分が見えてきたり、人間らしい部分があってすごく面白い方です。
――10代に向けてアドバイスをする際に注意していることは?
うそがないように、いいことを言い過ぎないように気を付けています。この前、「オトナヘノベル」を見てくださった他の番組のスタッフさんが「今まで聞いたことないトーンで喋ってるね。結構厳しいこと言ってるからびっくりした」って言われました(笑)。
あまり私のパブリックイメージっぽくないことをやっているのかな。でも真剣に悩んでいる子たちに向けて、なるべく思ったことを言おうと決めたんです。
――いいアドバイスができたなというものはありますか?
いや、ないですね。「ぶつかるしかない!」みたいなざっくりとした解決案を投げちゃっています(笑)。自分があまり人に相談してこなかったからかもしれませんが…だから、ハチャメチャなこと言ってないか心配にはなります。
――アドバイスに失敗してしまったなということは?
しょっちゅうありますね。“人に謝る”という悩みに対して「それ悩んでいるかもしれないけれど、今の状況を打破したいと思うんだったら相手に言うしかなくない?」みたいな言い方をしちゃうんですよ。言うのが怖いって話なのに。
――清水さんは10代のころ、どのように悩みを解決していました?
みんなは友達関係や恋人関係など、学校が全てで、そこに時間を費やすじゃないですか。そこが自分たちの世界だから、なかなか外に目を向けられず悩みに陥ってしまうんでしょうけど、私は考え方が違っていたんです。
仕事をしていたということもありますけど、学校に行きたくないんだったら行かなくてもいいし。そこだけが自分の社会じゃないと思って、行かなくなったということがあります。
そして、悩みは放棄ですね(笑)。学校で友人関係がうまくいかなくなったら、「うまくいってほしいとか望むのもやめよう」「こんなにこじれて面倒くさいんだったら、関係放棄しよ」という感じ、悩みからは逃げまくってきました。
――芸能生活で悩んで、逃げ出したいと思ったことは?
学校まで変えて続けてきたことが芸能だけなのと、今からやりたいこともないし、「食いっぱぐれたらヤバイ」って感覚があったので、ここからは“逃げない”というより“逃げられない”って感じですね(笑)。
――今までの放送で印象に残っている回はありますか?
モデルの紗蘭さんと池田美優ちゃんがゲストに登場した、「恋愛あるある ガチバトル!」('16年5月19日放送)です。その時は現役の高校生も3人スタジオに来ていただいて、だいぶみんな自分をさらけ出しました。「こういう男はどうだ」とか「こういう告り方はどうだ」とか、すごいわちゃわちゃしながら話せて楽しかったです。
――清水さんから悩める10代に向けてアドバイスするとしたら、何を言ってあげますか?
私も20代になって1年半なので、偉そうなことは言えないですけど、あんまり人に迷惑を掛けないで、自分で責任が取れるんだったら、まずは何でもやってみればいいと思います。
学校に行きたくないんだったら、行かないという選択をしてもいい。何で行かなければいけないのか、行かなくなってから分かるかもしないですしね。
自分の気持ちを抑えなくていいと思う。好きに!(笑)
――「オトナヘノベル」を見ている視聴者の方にメッセージをお願いします。
私は初め「少しでも皆さんのお役に立ちたい」と言っていました。でも、ヒャダインさんが「自分が相手を100%変えてやろうとか、いいアドバイスをしてやろうとかはおこがましいことで、受け手の人が少しでも参考になったらいいな」とおっしゃっていたんです。私も収録を重ねるうち、その言葉がよく分かるようになりました。
全国のいろいろな悩みを抱えている人は、この番組にお便りを送ってください。若者から親の世代まで、さまざまなゲストが来てくれてアドバイスをしますので、少しでも悩み解決の参考にしてくれたらいいなと思います。
毎週木曜夜7:25-7:55
NHK Eテレで放送