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山崎樹範が“世界で最も愛すべき存在”って誰?

2016/09/08 07:00

作品の“癒やし担当”として活躍してきた山崎樹範
作品の“癒やし担当”として活躍してきた山崎樹範 (C)テレビ朝日

毎週木曜夜9時より放送中の尾野真千子主演ドラマ「はじめまして、愛しています。」(テレビ朝日系)で、梅田夫妻を見守る警察官・吉井巡査を演じる山崎樹範にインタビューを行った。

役作りの方法や撮影の裏話、運命を感じたエピソードなどを語ってもらいつつ、何より“自分が大好き”な山崎に自分の魅力をPRしてもらった。

――吉井巡査のキャラクターについて教えてください。

まず脚本の遊川和彦さんに「森繁久彌大先生が若かりし頃に演じた映画『警察日記』('55年)の役をイメージしているんだ」と言われました。それで役名も同じ吉井巡査になったそうですが、森繁さんの役をやれって言われても難しいなあと悩みましたね。

実際に映画も見たんですけど、森繁さんすごいんですよ。地方のお話なので、方言もきつかったですし。でも、遊川さんに言われたからには、少しでも森繁さんの吉井巡査に近づこうと思って何回も映画を見て、本読みに臨んだら…訛ってしまうという悲劇(笑)。

――森繁さんに寄せ過ぎちゃったんですね。

そうなんです(笑)。遊川さんに「いや、訛らなくていいよ!」って言われました。「そういう意味で言ったんじゃない」って。そこから徐々にキャラクターを修正していきました。シリアスなシーンの中で、僕の出番は息抜きの部分になるので、緊迫感は他の人に任せつつ、癒やしの担当になれればいいなと思って演じてきました。

――客観的にご覧になって、作品全体の印象はどうですか?

僕、江口洋介さんが大好きなんです。今回、ダジャレに関しては本当につまらないですよね。もちろん台本通りにやられていて、それが狙いなんですけど、見事につまらないダジャレを言うなあと(笑)。素直にこういう人いるよねって思うし、久々に三枚目の江口さんが見られてうれしいです。

回想シーンで、信次(江口)が美奈(尾野)のピアノを弾いている姿を見て、不審者と間違われて通報される場面があったんですけど、警察としてそこに僕もいたんです。そこで、一通り台本のせりふが終わってからの“延長戦”が本当に楽しくて! 

江口さんとは今回が「はじめまして」なんですけど、江口さんとのアドリブでの掛け合いがすごく楽しくて、江口さんも思ってもいないような言葉を投げ掛けてくるし、それに反応すると江口さんもさらにかぶせて返してくださるんです(笑)。

ずっとテレビで見ていた江口さんが僕のアドリブに返してくれているんだ、と思うとテンションも上がったのですが、オンエアを見たらがっつりカットされていました(笑)。

――アドリブはどういう感じだったんですか?

家の外からピアノを聴いている信次が「僕はストーカーじゃないんだ。ただ(美奈が)好きなだけなんだ」って叫ぶシーンなんですけど、江口さんは「彼女のピアノを聴いていると天にも昇る気持ちなんです!」というような、すごく気持ち悪いことを言うんですよ(笑)。

それを僕も「君、めっちゃ怖いこと言っているよ! そういうやつがストーカーなんだよ?」って返すという、くだらないやりとりでした(笑)。すごく楽しかったんですけど、全部切られたので、DVDとかに入れてもらえたらいいなと思っています。

――では、尾野さんの印象はいかがですか?

尾野さんって普段はとっても面白い方なんですよ。これが2回目の共演なんですけど、相変わらずふざけるところはちゃんとふざけていて(笑)。実は撮影の合間、僕がひまわり畑にいる尾野さんのCMの物まねをしていたんです。「た~ら~ら~ら~♪」って音付きで。

尾野さん最初はよく分かっていなかったみたいなんですが、途中で気付いて、最終的に我慢できなくなったのかご自分もやりだしました(笑)。自分のCMのパロディーを自分で!

――それは面白いですね。横山くんはどうでしょう?

美奈がハジメ(横山)をおんぶするシーンのとき、横山くん撮影が終わっても長いこと尾野さんにおんぶされていましたよ(笑)。あれ?本当に幼児退行しちゃった?って心配になるくらい。ワンカット終わって、セットチェンジって結構時間がかかるのに、背中から全然降りようとしないんです。

子供って甘えていい環境を与えられると、そうなっちゃうんだろうなって思いましたね。特に男ってそういうところあるじゃないですか? 大人になってからも。

――そうですか?(笑)

なりませんか? 奥さんとか彼女とかパートナーと2人きりになると突然甘えた言葉遣いをしたりとか、甘えん坊になったりしません?(笑)

――ええ…ないこともないですね(笑)。

ですよね! やっぱりいくつになっても男の子なんだな~って思いました。でも「大丈夫だよ~あと数十年後にはまた赤ちゃん言葉を平気で使うようになるからね!」って言ってあげたいですね(笑)。

――タイトルが「はじめまして、愛しています。」ですが、それにちなんでこれまで「一目ぼれ」ってありました?

基本的にはかわいらしい女性やきれいな女性を見たら、おっ!って常に思います。でも、だからといって一目ぼれして自分からガンガンいくのは無理ですね。多少向こうもおっ!って思ってくれないとバランスが取れないですし。なので、一目ぼれはあまりなくて、積み重ねていくタイプです。

――人ではなく物に一目ぼれして衝動買いとかもないですか?

ないんですよ。基本的に何も興味ないんですよね。物も、極論を言えば人にさえ興味がないので。自分という世界で最も愛すべき存在がいるんで(笑)。 

――と言いますと?

だって生まれた瞬間に自分という最高の人間に出会っちゃったわけですよ!(笑) こうなるとそれ以上に他人を愛せないでしょう?

――なるほど。そう思えるのはすごいですね。

そんな僕を好きだと思ってくれる人には「ありがとう。やっぱりそうか。君もそう思う?」って共感して好きになっちゃうんですよね。そう考えると、僕ってやっぱりクズなんですよ。どうしようもない人間なんです。だからいまだに独身なんですよ。

――ちなみに、ご自身のどこがそんなにいいんですか?

こんなに人間くさい人はいませんよ! 人に嫌われたくないし、八方美人だし、陰口を言うし、外面だけよくて、自分に甘いし…。ってマイナス要素も多いですけど、それも含めて愛すべき人間だなと。弱さも強さも全部兼ね備えていて大好きなんですよ。一応人の意見にも耳を傾けますが、いかんせん自分に甘いんで(笑)。

――これまでの人生で運命だと思うエピソードはありますか?

僕、初めて連ドラに出たのが他局で申し訳ないんですけど、フジテレビ系の「天体観測」('02年)だったんです。そのちょっと前に、劇団の先輩・八嶋智人に「結婚式の二次会の司会をやって!」と言われて。

「有名な人がたくさんくるし、たくさん偉い人もいるので、そこで頑張れば仕事につながるんじゃないか?」と。そうしたら、本当に「天体観測」のプロデューサーの方がいらして「ドラマの役に合うじゃん」ということで後日呼ばれて、初めての連ドラが決まったんです。

その二次会では、劇団で出し物をするので、練習をするために式の前に劇団員を集めてカラオケボックスで最終的な確認をしたんです。

そして準備OK!となって、式まで時間があったので、僕が「タイトル分からないんだけど、気になっている曲があるんだよね」って言って、歌詞にちなんだタイトルで探して曲をかけたら「ああ、この曲だ!」と。

それがBUMP OF CHIKENの「天体観測」だったんですよ。そのつながりは運命的だなと思いました。

――それはすごい縁ですね!

さらに何年か後、僕がやっていたラジオにゲストでBUMP OF CHICKENが来てくれたんです。彼らは28歳のときに『orbital period』というアルバムを出したんですけど、タイトルの意味は軌道周期。

人が生まれてから同じ曜日がくる年月の間隔は6年、5年、6年、11年というサイクルで1セットになって、合計して28年後には必ず同じ曜日に戻るんです。

28年周期ということなんですけど、じゃあ僕が28歳のときは何をしていたかな~って思ったら、ドラマ「天体観測」に出ていたんですよ。これには勝手に運命を感じましたね。

――なるほど。では、もし今後休みがもらえたら何がしたいですか?

9月中に屋久島に行きたいんですよ。なかなか事務所が休みをくれないんですけど(笑)。行きたい日程だけは伝えてあるんですけどね…。

――屋久島には何をされに行くんですか?

友達の実家が屋久島にあるんですよ。そこで毎晩泡盛を飲んだり、屋久杉を見たい人は見たり、3日間くらいそうやってだらだら過ごしたいです。

そこに友達のご両親がログハウスを建てたんですよ。子供が18歳になったら親の役目は終わりだからと、自分のやりたいことをやると言って。13年がかりで自分の力だけでログハウスを建てたそうです。すごいですよね。

ずっとログハウスを自力で建てるのが夢だったらしくて。ちなみにもう1つの夢は「マグロを釣る!」だそうです。でも、屋久島の漁港の人に聞いたら、その辺でマグロを釣れたことは1回もないらしいです(笑)。 

――最後に見どころをお願いします。

このドラマのタイトルって「初恋」というか「一目ぼれ」のような感じで、子供が生まれてくるお母さんがその子に対して使う言葉だなって思うんです。自分のおなかにいた子なので、無条件で愛しているだろうし、10カ月会いたくて待ち焦がれていたわけですから。

そこでようやく会えた「はじめまして」なので、素直に愛していますって言えると思うんですけど、このドラマでは既に少し成長した子供が相手なんですよね。その子に対して、本当におなかを痛めて生んだ子と同じように「はじめまして、愛しています。」って心から言えるのか?がキーポイントだと思うんですよ。

ハジメと出会って、美奈と信次が最後に心から愛していますって言えるのかな?というのが楽しみですよね。そこを楽しみに見ていただけたらと思います。

って、最後に真面目なことを言って帳尻を合わせようとか考えたわけじゃないですよ(笑)。でも、ぜひ最終話まで目を離さずに見てください。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

「はじめまして、愛しています。」
毎週木曜夜9:00-9:54
テレビ朝日系で放送

画像一覧
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