古舘が討ち入りにタイムスリップ!?忠臣蔵を完全実況
12月放送予定の「古舘トーキングヒストリー~忠臣蔵、吉良邸討ち入り完全実況~」(テレビ朝日系)で、古舘伊知郎が新境地に挑むことが分かった。
同番組は、赤穂浪士の討ち入りを描いた「忠臣蔵」にまつわるさまざまな疑問の解明に、古舘の実況解説という斬新な手法でひもといていく新感覚バラエティー。事件直前の江戸に潜入した古舘は、今まさに討ち入りが決行されようとしている吉良邸を訪れ、知られざる真実を明らかにする。
古舘が時空を超えて実況を務めるドラマ部分も今回のために新撮。最新CGを駆使し、当時の町並みや東映京都撮影所に再現された吉良邸の豪華セットを舞台に、臨場感あふれる討ち入りが描かれる。そして、うっすら雪の残る吉良邸の屋根にスーツ姿で降り立った古舘は、討ち入りの瞬間を待ち受ける。
ドラマ部分では、四十七士の先頭に立つ大石内蔵助に緒形直人、内蔵助らの仇となる吉良上野介には西村雅彦、四十七士の原惣右衛門を笹野高史が扮(ふん)し、本格的な仕上がりとなっている。
撮影について古舘は、「『うるさいだろうな~僕が役者だったら嫌だな(笑)』と思いながら、手探りでやっています。この番組は前例がないもの。リスクを背負ってでもやっていかないとと思います。未知の分野をやるという部分で、とてもワクワクしています」と振り返った。
また、今回はドラマを実況するという新たな試みに挑戦するが、「橋のたもとに緒形さん扮する町人風情の大石がパッと立った姿が、スッとして尋常じゃないオーラを放っていて、思わず『これは闇夜に目立つぞ!』と実況してNGになりました(笑)。ひっそりと大石がやってきているのに、私が大騒ぎしてものすごく目立たせてしまうという…(笑)」と古舘ならではのNGもあったよう。
そして、「基本的に実況は後手になるのですが、今回は先行しなきゃいけなかったり、シーンに合わせなければいけなかったり、そういう不自由感が難しくて面白いです」と普通の実況との違いを分析した。
屋根の上から、討ち入ろうとする四十七士を眺めながら実況したことについては「気持ちいい(笑)。緊迫の極みをのぞき見しているわけですから。屋根の上にちょこんと乗っかって四つんばいになっている僕の姿を後でモニターで見たら、沖縄のシーサーみたいで笑っちゃいました(笑)」と、率直な感想を明かした。
大石内蔵助を演じた緒形は「以前、(浅野)内匠頭を演じたことがあり、いずれは大石をやりたいという思いがあったので、今回はあの時の無念を晴らす気持ち(笑)。また、その時は吉良を名優の平幹二朗さんが演じられていたので、見えない敵に向かって邸内を進むときは、記憶の中の平さんに向かっていくつもりで演技ができたのは良かったかなと思います」と並々ならぬ思いで演じたよう。
古舘の実況で演じたことについては、「『大石の入場であります!』ってやられると、本当にあおられちゃって(笑)。ニヤニヤしちゃって平常心でいるのが大変なので、あまり聞かないようにしています(笑)」と緒形が明かし、笹野も「芝居を脇で流ちょうに説明してもらうと気持ちがいい(笑)。えも言われぬ恍惚(こうこつ)感!」と撮影を楽しんだという。
このほかにも、スタジオでは古舘が司会として、識者やゲストと共に忠臣蔵トークを展開予定。今なお語り継がれる忠臣蔵の新たな魅力が描かれることだろう。
12月にテレビ朝日系で放送予定