対魔導学園35試験小隊のあらすじ
ホーンテッドの奇襲を受け、串刺しにされたタケル。その姿を目にしたキセキの中の異形は、絶叫とともに暴走を始める。触れたものすべてを侵食し、自らの一部と化してしまう幻想生物・百鬼夜行。ひたすらに増殖を続ける異形は、周囲のあらゆるものを飲み込み始める。今をともに生きる仲間たちのため全てを賭けて戦うことを決意し、ついにヴラドとの契約を果たした桜花。そして小隊の仲間たち…うさぎ、斑鳩、マリもまた、この事態を収束すべく、それぞれに戦いを続けていた。一方、意識を失ったタケルは、異空間でラピスと対じしていた。彼女は再びタケルに問う。「あなたは目的のためならば、大切な物を捨てられますか?」と。そのとき彼の脳裏に浮かんだのは…。
「ねえ、お兄ちゃん。キセキを殺してくれないかな?」穏やかなほほ笑みを浮かべたまま、妹は兄に懇願する。次第に強くなる自分の力を恐れ、せめて兄の手で殺してほしいと願うキセキ。キセキの死を望まないタケルは、最後まで彼女を守りぬく決意であることと、それでもどうしてもだめだった時には、「お前を殺す時は、俺が死ぬ時だ」という約束をする。そんな二人の前に現れたのは、タケルに強い憎しみを抱く京夜と、ホーンテッドの襲撃で死んでしまったはずの彼の幼なじみ・吉水そっくりの容姿をしたレリックイーター・ネロだった。「俺が何しに来たのか答えてやるよ草薙。決まってんだろ…! 魔女狩りだ!」
禁忌区域の最奥監獄、何重もの隔壁で遮られた一角。そこにはひとりの少女が監禁されていた。彼女の名は、草薙キセキ…不確定古代属性“鬼”の所有者にして、タケルの妹。キセキとのつかの間の面会を終えたタケルの心は、いつだって穏やかではなかった。そんな中、35小隊は珍しく魔導遺産の違法取引の現場を押さえることに成功。次の現場ではミニスカサンタでティッシュ配りをしつつ標的であるB級危険指定の魔法使いに接近!? 発信機を取り付けることに成功しようやく追いつめた路地でタケルたちが聞いたのは、標的の断末魔だった。「おにい、ちゃん…?」そこにいたのは他でもない、タケルの妹で…!?
例のごとく、斑鳩がハッキングしたデータから、違法な魔導遺産取引の情報を手に入れた一同。しかし「アンタたちには無理だと思うけどね」という斑鳩の言葉通り、その現場はなんと夜のキャバ…社交場。桜花やうさぎたちは、ホステ…従業員に変装して現場に潜入するのだが? さらに、七転八倒の末になんとか確保した魔導遺産が、トンでもない代物で…!
息をするように膨大な魔力を扱うことができる幻想生物・ダークエルフ。すでに絶滅したとされるこのダークエルフを復元すること…それが、伊砂の目的だった。実験計画を止めるべく、伊砂のもとへ赴く斑鳩。彼女の願いはたったふたつ、ダークエルフの復元を阻止すること、そしてかつてお互いにとって「居場所」だった友人・伊砂を救うこと…! 一方、斑鳩に打ち込まれた神経毒からようやく意識を回復したタケルは、拘束から解放された桜花やマリたちと合流。数百機のドラグーンをなぎ払いながら斑鳩のもとへと急行するが…!?