弱虫ペダル GLORY LINEのあらすじ一覧
インターハイ最終日の朝が来た。想いを繋いで全員でここまでたどり着いた総北。“王座奪還”そのためだけに走ってきた箱根学園。無駄なものをすべて削ぎ落とし“勝利”だけを見据える京都伏見。その他各校が、頂を目指して、それぞれのスタートラインに立つ!
泉田と岸神の全力スプリント勝負も大詰め。そんな中、コースに観客のペットボトルが転がり落ちてきた。スピードを緩めて障害物を避けるべき、とシグナルを出すアンディとフランク。しかし泉田は、昨年のインターハイの田所と鳴子とのレースを思い出し、構わずに直進する! そして勝ったのは…泉田! 箱根学園の主将として、エーススプリンターとしての重責を果たした。岸神は筋肉(にく)への欲を満たせなかったものの、その敗北を受け入れる美学を見せたのだった。
白熱するスプリント争い! 岸神は己の“欲”を全て解放させて走る。彼は幼い頃から筋肉(にく)に興味を抱いていたが、由緒ある家の教えからその欲求を包み隠していた。しかし、中学生の時に御堂筋と出会い、「真実が欲しいなら己の全てを差し出すべき」という言葉を受け、欲望を覚醒させたのだ。リザルトラインが迫り、泉田と岸神の戦いはさらに激化。箱根学園の主将として走る泉田。「もう包み隠さない!」と解き放たれた岸神。勝負の行方は…!?
スプリントリザルトを懸けた闘いが始まった。箱根学園キャプテンのスプリンター泉田に対し、京都伏見は泉田の「最上級筋肉(よきにく)」に執着する岸神小鞠が飛び出す! 泉田は、前年のインターハイでの敗北、自分がキャプテンにふさわしいのか葛藤していたこと、そんな自分の背中を押してくれた葦木場や黒田の言葉を思い出していた。すべての罪と覚悟を背負った泉田が疾走する! しかし岸神も「最上級筋肉(よきにく)」への異常な執着で追いすがる!
全員がそろった箱根学園が加速し、鳴子は今泉の命令を振り切り一人で箱根学園を追いかける! その後、手嶋が今泉と坂道に合流するがなかなかペースが上がらない。するとそこに岸神小鞠が引く京都伏見が現れ、抜き去っていく! 自身の判断ミスといら立ちから手嶋に厳しい声を浴びせる今泉の心で、何かが折れた音が…そして対峙(たいじ)する箱根学園と京都伏見はスプリント勝負へ。泉田と御堂筋が対決…と思いきや、意外な男が忍び寄り…!
坂道と悠人の戦いが始まった。“山王”とまで呼ばれるほどになった坂道と戦うことに悠人は興奮し、先頭を行くそれぞれのチームメートとの合流をゴールとする勝負を持ちかける。「ただチームのために」走る坂道の姿勢に違和感を覚えながら一気に勝負に出る悠人。しかし今泉と鳴子が坂道が来ることを察知し、勝負は引き分けとなった。しかし、そこに黒田ら箱根学園が追いつくと、勢いは一気に箱根学園へ。追うか、手嶋を待つか…。今泉は判断を迫られ…。
京都伏見が先行していることに気付いた青八木は、集団から抜け出そうと鏑木に神様のメモを渡す。そこに書いてあったのは、先輩・田所がインハイで救われたというアニソン「恋のヒメヒメぺったんこ」の歌詞だった! 2人は一緒に歌いながら一気に加速する。そして前方では箱根学園が手嶋と坂道に追いつき、1年生クライマー新開悠人が牙を剥く! 手嶋を抜き去った悠人は坂道に宣戦布告。対する坂道も、先頭の今泉と鳴子を守るために闘志を燃やす!
手嶋の制止を振り切り、後方に沈んだ鏑木の救出に向かった青八木。一方、鏑木は古賀の激励もあり少しずつ調子を取り戻すものの、まだ全力を出す事ができない。そこに現れたのは…青八木! ところが鏑木は青八木がバテて落ちてきたと勘違いし、逆に自分が前になって激走! 先行する集団に追いつく。青八木はその集団からさらに飛び出すため、ペースを上げる秘策として神様からのメモを鏑木に渡す。そこに書かれていたのは、ある歌の歌詞だった…。
インターハイ2日目がスタートし、選手が1日目の着順スタートで次々と走り出す。少しでも早く先頭の今泉と鳴子に追いつこうと坂道と手嶋がペダルを回すが、鏑木は自身の様子がおかしいことに気付く。一方、なかなかペースを上げない箱根学園だったが、それは司令塔の黒田を合流させるためだった。そんな中、不調の鏑木がチームからちぎれてしまう。鏑木を助けに行こうとする坂道を、箱根学園を警戒して止める手嶋。そこに青八木が口を開き…。
金城と出会い、もっと強くなれと言葉をもらった坂道。さらに巻島と田所も応援に来てくれていると知り、1日目の敗北で揺らぐ手嶋たちにその事を伝え、チーム総北は2日目以降のレースを新たな気持ちで挑む決意をした。一方、同じく1日目に敗れた京都伏見の御堂筋も、2日目のレースに向けて新たな戦略を立てていた…。そして迎えたレース2日目の朝。坂道に箱根学園の新開悠人が話しかける。「勝負しましょう、オレと、今日どこかで。」