ザテレビジョンがおくるドラマアカデミー賞は、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNo.1を決定する特集です。

最優秀作品賞から、主演・助演男女優賞、ドラマソング賞までさまざまな観点からドラマを表彰します。

第104回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演男優賞 受賞インタビュー

(C)TBS

竹内涼真

壮絶な過去を背負う役は気合が必要だった

受賞の感想をお聞かせください
この作品で主演男優賞をいただけてうれしいです。心は背負っているものが壮絶過ぎて、それをリアルに想像して現場に入っていくのには気合が要りました。
それに加え、このドラマはミステリーでもあるので、その展開と役の気持ちを擦り合わせてどう表現するか難しかったです。心の気持ちだけを追ってしまうと違和感が多少あるかもしれないというところも、ミステリーの展開としてはそこを通らないといけない。撮影が始まって、その部分をどうするか、監督さんとかなりの時間をかけて話し合いました

視聴者からの反響についてお聞かせください。
もちろん皆さんの反応は現場でも話題になっていました。「死体から逃げるな」とか「大切な証言をなぜ録音しておかない」とか、いろいろ指摘されましたが、少なくとも現場での僕は心として確信を持って目の前の死体から逃げていたし、自信を持ってみきおにだまされていました。それも結果的にこのドラマの魅力になったので良かったのかな(笑)。

最終回は心が刺されるという衝撃のシーンでした。
何度もできる場面ではなかったので僕としては気持ちを入れて演じたけれど、監督から「死ぬときの表情が切実過ぎて、見る人が苦しくなってしまうので、心にとって幸せな終わり方に見せたい」と言われ、もう一度、撮影しました。あの場面で心は、文吾さんに「おまえは俺の息子だ」と言われ、初めて「心」と名前を呼ばれる。あの一瞬でずっと苦しんでもがいてきたことが救われたんだと思います。意識していたわけではないけれど、自然に涙が一筋流れました。

ラストは、心がこれまでとは変わった世界で父親と会う感動の幕下ろしでした。竹内さんにとっても納得の結末でしたか?
はい。僕は好きな結末で、一番いい形で終われたと思います。過去では、お母さんのおなかにいた心が無事に誕生し、大人になって妻の由紀(上野樹里)と一緒にやって来る。タイムスリップした心の秘密はお父さんが全部背負っていく形になりましたが、文吾の優しい表情が好きでした。もしかしたら、あの先々で心が本当のことを知らされるのかもしれないですね。文吾が亡くなるときに、打ち明けられるのかも?

由紀との関係は夫婦、加害者家族と記者、ラストと時間軸によって変化しましたが、どんな関係性であっても二人の絆が生まれていく描写は視聴者の心を揺さぶりました。
印象的だったのは、第1話の自宅でのシーンと、第6話の別れのシーンです。第1話では、心は「父親が殺人犯である」ことから逃げているんですよ。そこからいろいろなことが起こり、第6話では自ら由紀に別れを告げ、真犯人との対決へ向かう。そこで男として一つ成長したのかなと思いました。

今回、実際に指輪をはめて演技をしてみて、それが心のよりどころになるんだなという気付きも。由紀がいない場面でも、指輪の重みを感じると彼女のことを思い出していました。でも、第6話の指輪は由紀と結婚していた世界のもので、彼女は目の前にいるけれど、妻ではない。つながっているようでつながっていないという「テセウスの船」のテーマに通じるつらさも感じました。

初共演だった父親役の鈴木亮平さん、特別賞を受賞した柴崎楓雅さんにも注目が集まりました。
亮平さんはもう本当にお父さんという感じです。心は追い詰められたり感情がわーっと高まったりするシーンが多い中、亮平さんが相談に乗ってくださって。すごく助けていただきました。楓雅くんとも最初から仲良くなれました。素直で人懐っこい子なんですよ。彼には才能があるけれど、画面を通してそれが皆さんに一気に伝わったと思います。番組のインスタグラムでは亮平さんや楓雅くんと一緒に面白い動画も撮ったりして、いい空気だったんです。

本作は監督賞、脚本賞も受賞し、全体のクオリティーが高く評価されました。
これまでやった役の中でも精神的にも大変なことが多かったので、監督さんたちをはじめ、スタッフの皆さんが仲良くて、コミュニケーションを取れたことにすごく救われました。

この作品で竹内さんが得たものは何でしょうか?
本当に1話ごとに全力を尽くさないと、視聴者の方に熱量を届けるのは難しいんだな…と。そのことを改めて感じました。僕はこれからもいろいろな作品で、現場ごとにまた悩むだろうけれど、今回、日曜劇場の主演という大変な現場をやり遂げられたことは大きな自信になりました。それだけではなく、終わってから振り返ると「あのときこうやっておけば良かったかも」という反省も正直あるので、そういう思いは次の作品に生かしていきたいです。僕の仕事は、そういうことの繰り返しなのかな。

約4カ月にわたる撮影は過酷なものだったと聞いていますが、体調面はいかがでしたか?
疲れはクランクアップから2週間ぐらい遅れて出てきました。目の下のクマが取れなくて、髪の毛にもコシがなくなってしまって…。こういうのって時間差で来るんだなぁと思いました(笑)。

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