ザテレビジョンがおくるドラマアカデミー賞は、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNo.1を決定する特集です。

最優秀作品賞から、主演・助演男女優賞、ドラマソング賞までさまざまな観点からドラマを表彰します。

第107回ザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞 受賞インタビュー

(C)TBS

宮藤官九郎

企画段階から、最終話の締め方は決めていました(宮藤官九郎)

受賞の感想をお聞かせください。

今回は脚本賞だけでなく、作品賞、主演男優賞、監督賞も取れたことがうれしいです。このドラマの企画段階から、最終話を「これが、俺のいない、俺の家の話だ」という寿一のナレーションで締めることは決めていました。
その後、長瀬(智也)くんの退所が発表され、他の結末も考えようと思ったけれど、結局あのラストになりました。「家のことをしてこなかった長男が、お父さんが倒れたから慌てていろいろやったけれど、結果的にそれが自分の(葬式の)準備になっちゃった」という話にしたかったんですね。

題材については介護とプロレスについては迷わなかったけれど、能楽は知らない世界なのでなかなか踏ん切りがつかず…。能の勉強をあまりできなかったおかげで、学んだことは全部使いました(笑)。でも、最後に出した演目「隅田川」が終盤の展開にハマったので、能にして良かったと思います。今回、磯山(晶)CPからは「時系列をいじるな」と言われていて。これまでは時間を行ったり来たりしないと思うように書けなかったけれど、それをせず自分の持ち味を出せたのは達成感がありました。

(取材・文=小田慶子)
俺の家の話

俺の家の話

宮藤官九郎が脚本を手掛けるオリジナルホームドラマ。かつて人気プロレスラーだった“ブリザード寿”こと観山寿一(長瀬智也)は、けがや年齢もあり今は小規模なプロレス団体で細々と試合に出ている。ある日、寿一の元に父親・観山寿三郎が危篤との連絡が入り、寿一は20年以上ぶりに家族と再会する。

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