第125回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演女優賞 受賞インタビュー

(C)テレビ朝日

松たか子

再プロポーズの撮影はとても幸せな気持ちでした

受賞のご感想を一言頂けますでしょうか。

選んでいただき光栄です。ありがとうございます。


大石静さんの脚本としては珍しいミステリーだったと思いますが、松さんは初めから真犯人を知っていましたか?脚本を読んで驚いたことなどあれば教えてください。

知っていました。10年以上、それぞれの事実を心の中に閉じ込めて生きてきた家族に、何とも言えない気持ちになりました。
大石さんがネルラの人物造形に、松さん自身を反映させたところもあったのでしょうか?直接お話したことなどあれば教えてください。

大石さんにお会いしたときには、私自身は、大ざっぱでミステリアスな女性像に程遠いと思います、とお話しした記憶がありますが…。でも、ネルラと私が混ざり合ってキャラクターが動き出してくれたらいいな、と願っていました。


ネルラは幸太郎(阿部サダヲ)にも積極的でしたし、刑事の黒川(杉野遥亮)にも「私のこと好きなの?」と聞くなど、駆け引きをしない率直な女性でしたが、松さんはそんなネルラをどう思っていましたか?

黒川さんにストレートに聞くところは(どう言えばいいんだろうと)頭を抱えていました。が、心からそう思って聞いてみようと思いました。幸太郎さんにも「(困ったことが)ある。でも今は言えない」と正直に言うところが面白かったし、私も楽しんで演じていました。


ネルラのセリフで印象的だったもの、難しかったセリフなどがあれば教えてください。

ネルラは最終回で幸太郎さんに「幸太郎さんが生まれてきてくれて良かった」と言いますが、ネルラが彼にこういうことを言って、幸太郎さんがこういうことを言われた、というのは、何かとても尊いなと思いました。


現在、舞台でも一緒に過ごされていると思いますが、改めて阿部サダヲさんのすごいところは?

今、毎日「わぁ~すごいなぁ…」と思う日々です。何というか、目、ですね。あと身体が軽い。動きを目で追ってしまう軽やかさ。


家族団らんシーンがとても印象的でした。撮影現場でのマル秘エピソードがあれば教えてください。

食事のシーンは本当に細かくて、お土産をどう渡す?受け取る?や、考ちゃん(岡部たかし)との配膳の連携などの動きのタイミングを皆で確認したり、何も話さずとも皆でつなげていく緊張感があったり、大変でしたが楽しかったです。


クランクアップのときの雰囲気、お気持ちをお聞かせください。

その日は幸太郎さんに「もう一度結婚しよう」と言われるシーンで、大きなハサミを持ったまま、とても幸せな気持ちでした。現場も私たちもずっと見守ってくれたスタッフの皆さんに「証人」になっていただいているような、2人らしい「誓い」の場面だった気がします。


「しあわせな結婚」ファンの方へ、一言、メッセージをお願いします。

最終回で幸太郎さんと黒川さんが「虚しいってやつ」の話をしたシーンが私は好きでした。人生はつまらない?虚しい?でもしあわせはきっとあります!ドラマを見てくださって、ありがとうございました。

しあわせな結婚

大石静が脚本を手掛けるオリジナルストーリー。阿部サダヲ主演、松たか子共演で夫婦の愛を問うマリッジ・サスペンスが描かれる。50年間独身主義を貫いてきた弁護士・原田幸太郎(阿部)は、ある日美術教師・鈴木ネルラ(松)と運命の出会いを果たし、電撃結婚をする。しかし、結婚後に妻が抱える大きな秘密が明らかになる。

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