受賞結果

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主演男優賞

1 Rank 1 草彅剛 嘘の戦争」フジ系
憎しみと悲しみを爆発させ 熱演を見せた草彅剛が受賞!
憎しみと悲しみを爆発させ 熱演を見せた草彅剛が受賞!

復讐劇ですごみを増した草彅剛が受賞。「氷のような目つき。憎しみでゆがんだ表情などまさに〝激演〟」と魅入られた人多し。2位は高橋一生。「せりふ回しもたたずまいも、坂元裕二脚本にピッタリ合う」と、その存在感が光った。3位は初めて医師を演じた木村拓哉。「他のキャストも立てた、新しい木村拓哉を示すことに成功」との印象を与えた。4位には坂元脚本初挑戦となった「カルテット」の松田龍平、5位に「スーパーサラリーマン左江内氏」の堤真一と、コメディーセンスを発揮した2人が入った。

【役どころへの評価】
子供のころ、一家心中に見せ掛けられた殺人事件で家族を亡くした一ノ瀬(千葉)浩一役。圧倒的な怒りを抱えながら、復讐相手と向き合う迫力のある演技で視聴者を圧倒。さらに、泣き笑いなど次々と表情を切り替えていき、せりふよりも目力がとても印象的だった。

受賞インタビュー
僕は何度「地獄に落ちろ」と言ってるんだ?って思った(笑)

Q ドラマアカデミー賞主演男優賞受賞おめでとうございます。今回で6回目になります

ありがとうございます。ドラマを見てくれたって人が本当に多くて、いい作品だったなと今回実感しています。でも僕だけの力ではないのでね。こうやって、僕がこの作品の先頭に立って、たくさんの人に良かったと受け取ってもらえたんだなと思っています。

Q 今回の受賞理由は、草彅さんの演技力はもちろん、涙や憎しみの表情に引きつけられたという声が多くありました。演じる上で意識していたことはありますか?

作品が持つ力が一番じゃないですかね。一ノ瀬浩一という役の設定が、幼いころに家族を目の前で殺されたという一つ高いところにもっていってからのスタートなので、生半可な気持ちでは演じられないとは思っていました。そういう脚本や作品性が、僕もそうですけど、キャストみんなの気持ちにハマったというところが表情に表われたり、涙に出たりしたんじゃないかなと思います。

Q 涙のシーンは特に多かった印象があります

そうですね。でも集中してると、けっこう人って別に悲しくなくても涙が出てきたりするんですよ。例えば、まばたきしなくても涙って出ますから。何かに集中してると涙が出ちゃうときってあると思うんですよね。すごい集中してたりすると。生理的なこともあるだろうし。今回の涙に関しては、浩一の台本上ではほぼなかったんです。「涙を流す」とは書かれてなかったんだけど、現場でその場で感じたのがそうだったという。別に悲しくて憎らしくて泣いているってそんなに意識も全くなくて。でもそういうのがいいんじゃないかな。3話で三輪刑事(六平直政)を見上げながら、右目から涙がポロッと落ちたシーンも、本当に現場でそういう感情になったということ。それが回想で出てくる少年時代の浩一の涙と同じ右からの涙だったっていうのは奇跡だったなと思います。

Q 感情をコントロールするのは大変な作業でしたか?

そうですね。正直、疲れますから。「憎んでる!」みたいな感じはエネルギーがいるので。まあ終わって家に帰ってきたら忘れちゃうんですけどね。僕は何度「地獄に落ちろ」と言ってるんだ?と思って(笑)。

Q 最終回は草彅さんがおっしゃっていた通り「ほんわかと温かい感じがずっと残っていく」展開になりました

最終回は本当に気に入ってます。例えば僕が死んでしまうとか、人に復讐するだけで終わるっていうやり方もあったかもしれないけど、作っている僕もそうだし、スタッフの人も含めて、最後は温かい感じにしたいなというのは共通していた部分で。脚本の後藤法子さんも監督の三宅喜重さんも、初めて仕事をしたわけではないので、深く打ち合わせをしなくても、向いている方向は一緒だったと思うんですよね。自分の全部を出しきれて、とても満足しています。興三(市村正親)の泣き顔にはシビれたし、楓先生(山本美月)を屋上で最後に抱き締めるシーン、あの敵だった隆(藤木直人)と笑って別れるシーン、本当にすてきな思い出になるシーンがたくさんあって。これだからドラマはやめられないなって思いますね。カテゴリーでいれば復讐劇なんだけど、だましのくだりとラブとアクションのバランスがとてもよかった作品だと思います。

Q 続編はどうでしょう?

うーん、別にチャンスがあれば…。浩一はタイに帰っているし、脚本の後藤紀子さんや監督の三宅喜重さんに「もう1回考えてやろうよ」と言ったらできるのかなとは思いますけどね。みんな楽しそうに演じていたし、またみんなと集まれるかなとは思うけど。でも僕の中ではやりきった感がすごくある。これで浩一の復讐は済んだので。正直終わってホッとしたという気持ちの方が大きいですかね。

Q 今回の「嘘の戦争」で、これまでの受賞が、いい人の役とダークなヒーローの役がちょうど半々になりました。ご自分ではどちらが向いているか、もしくは好みというのはあるんでしょうか?

どうなんだろうね。何がいいのかとか、あんまり自分じゃ分からないですね。どっちでもいいっていうか(笑)。見る人がどう思ってくれるかとか、作ってくれる人や一緒にお芝居する人が、僕を見てどう感じてどういうふうになるのかなっていう方が重要なので、自分では悪いヤツもいいヤツもどっちも同じっていうか。人っていろんな面を持っているし、そこのどこの面を強く出すかみたいなことなので、そうやっていろんな役ができるように自分はいつもいたいと思っていて。なので、本当に悪い役もやってみたいし、すごくいい人の役もやってみたいし、どっちにも当てはまらないような役でもいいし。人が持つさまざまな感情を表現できるように、これからももっと自分の中で探求心や追及心をもって役と接していけたらと思いますね。またこういういい作品にめぐりあいたいですし、「嘘の戦争」をやって自分の中で発見したこともあったので、次につなげていい作品を作っていきたいです。またぜひ頑張るので、応援してください。


くさなぎ・つよし='74年7月9日生まれ、埼玉県出身。A型。'87年、中学1年生のころにジャニーズ入所。ドラマ「スペシャリスト」('13~'16年テレビ朝日系)など出演作多数

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2 Rank 2 高橋一生 カルテット」TBS系

【役どころへの評価】
「カルテットドーナツホール」でビオラ担当の家森諭高役。器が小さく、面倒くさいがモテる諭高を、抜群の演技力で好演。ムードメーカーとして明るく振る舞う一方、子供との別れ際に見せた悲しさ、片思いの切なさもきっちり体現。ドラマ全体の世界観を見事に作り上げていた。

【役どころへの評価】
シアトル帰りの外科医・沖田一光役。天才外科医でありながらも、元恋人・深冬(竹内結子)の難病を前に、苦悩し葛藤。不器用ながらも命と真っすぐ向き合う姿は、これまで木村が演じてきた役どころとは違った新たな魅力を見せた。また、吹き替えなく演じた医療シーンも話題に。

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