アニメ総合誌「Newtype」編集長が選ぶ!
人気原作もいいけれど…こんな良作アニメもありますよ!3選

角清人(「Newtype」編集長)

かど・きよひと●1977年生まれ。長野県出身。2001年KADOKAWA(旧角川書店)入社。ザテレビジョン編集部をへて2008年よりアニメ総合誌「Newtype」の編集を担当。2016年7月より同誌編集長を務める。

「たまこまーけっと」

©京都アニメーション/うさぎ山商店街

日常を丁寧に描いた京アニの名作オリジナル

  「たまこまーけっと」は、京都アニメーション制作による、完全オリジナルのTVアニメーション。発表された当時、大ヒットした「けいおん!」シリーズのスタッフが手がけるということで、アニメファンの注目度も高いタイトルでした。
  舞台は、とある商店街。もち屋の娘・北白川たまこが、南の島からやってきた〝しゃべる鳥〟デラと出会ったことから物語は始まります。ちょっぴり天然なたまこと、高校の友人たち。そして心優しい商店街の大人たち。四季の移り変わりと商店街で繰り広げられる何気ない日常(デラというイレギュラーはあるけれど)が、丁寧に描かれていきます。
  「けいおん!」に続いて本作で監督を務めたのは、山田尚子さん。その後、同作の劇場版「たまこラブストーリー」や映画「聲の形」、映画「リズと青い鳥」といった話題作、ヒット作を次々と手がけます。いずれも女子高校生がお話の中心的役割を担いますが、どれも素敵な作品ばかり。キャラクターの表情はもちろんですが、ちょっとしたしぐさに込められた演出にもぜひ注目してもらいたいです。

          
            

「おそ松さん」

©赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会

アニメを超えた「笑い」のレパートリーに注目!

  原作は赤塚不二夫先生の「おそ松くん」ですが、そのキャラクターたちが成人してニートをやっている話……ってことで、お話的にはオリジナルと言っていい「おそ松さん」。アニメ関連の雑誌だけでなく、いろいろな媒体で取り上げられるほどの、一大ブームとなりました。本誌の記事の撮影風景がN〇Kに取り上げられたっけ……懐かしい。
  キャラクターに対する女性ファンの盛り上がりは、とてつもないものがありましたが、個人的には毎度毎度、さまざまなパターンで繰り出される「笑い」のレパートリーがツボでした。畳み掛けるようなギャグはもちろんですが、実写などを入れてアニメですらないとか、AパートのネタをBパートのオチに使うとか、あえてまったく笑いのない回を入れてくるとか。自分が子供ころに見ていたお笑い番組をほうふつさせるような「笑い」のバリエーションは、とにかく見ていて楽しい。一度も見たことないという方は、とりあえず、どの話数でもいいから見てみましょう。

          
            

「KING OF PRISM –Shiny Seven Stars-」

©T-ARTS/syn Sophia/エイベックス・ピクチャーズ/タツノコプロ/キングオブプリズムSSS製作委員会

とにかく派手でおもしろカッコいい「プリズムショー」は必見!

  通称「キンプリ」シリーズの最新作にあたる、オリジナルのTVアニメ。何と言ってもいちばんの見どころは、毎回、それぞれのキャラクターたちが見せる「プリズムショー」(フィギュアスケート、歌、ダンス、そして心の飛躍を型破りなイマジネーションで表現したプリズムジャンプを組み合わせたショー※公式サイト参照)。とにかく派手で華やか。そして、おもしろカッコいい。
  2016年に劇場公開された「KING OF PRISM by Pretty Rhythm」では、ファンが映画館で声を出してキャラクターを応援する、いわゆる「応援上映」の成功が大きな話題となりました。僕も当時、半信半疑で映画館に行ってみましたが、その一体感たるや! 作品とファン、そして制作陣の思いがひとつになったような……そんな空間そのものが同シリーズの醍醐味であることは言うまでもありません。
  初のTVシリーズとなる「KING OF PRISM –Shiny Seven Stars-」ですが、その勢いや熱量はこれまでと何ら変わることはありません。劇場で行われている先行公開を楽しむもよし、Paraviでは何度も繰り返し楽しむもよし。「キンプリ」シリーズの楽しみ方は、今なお広がりつづけているのです。

          
            
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