劇場アニメ「ジョゼと虎と魚たち」東京国際映画祭にて初お披露目 登壇の中川大志『この場に立たせていただくのは初めてで、光栄です』
12月25日(金)に公開される、中川大志、清原果耶W主演、タムラコータロー監督、芥川賞作家の田辺聖子の原作(角川文庫刊)による、劇場アニメ「ジョゼと虎と魚たち」が、第33回東京国際映画祭にて、特別招待部門正式出品作品として上映され、中川、タムラ監督が登壇し、ジャパンプレミアイベントを実施した。
日本では初めてのお披露目となる本イベントで、最初に中川とタムラ監督が、「東京国際映画祭の場に立たせていただくのは初めてで、光栄です。そして、日本で初めてお客様に見てもらえるということもあり、ドキドキしてます」、「このような大舞台で、みなさんにお目にかかれることができて、うれしく思ってます。最初にプロットを書き始めたのが、2017年の4月で、みなさんのお目に書かれるまで3年半以上かかりました。今日、この日を迎えられることをうれしく思います」と順に挨拶し、イベントはスタートした。
声優を務めた経験のある中川は、「演じた鈴川恒夫は、自分と同い年の設定だったので、素の自分に近い話し方で、お芝居させていただきました」と等身大のまま、アフレコに臨んだと明かすと、タムラ監督は「自然に見せたいシーンと、記号的に見せたいシーンのふたつを使いわけてほしいと(中川さんには)伝えてました。どちらか一方に片寄りすぎず、バランスのいい作品にしたいと思っていました」と、中川へリクエストしていたことについて話した。
また、清原と一緒に行ったアフレコについて聞かれた中川は、「私も清原さんも、声優専門の仕事をしているわけではないので、不安に思っていること、わからないことは共有していきました。ただ、清原さん演じるジョゼという女の子が本当にかわいいくて、(演技をしている時も)どんどん引き込まれていったので、気持ちを乗せて、演技することができました！」と述べると、現場を見ていたタムラ監督も、「これまで清原さんが演じたことのなさそうなトリッキーな役柄だったので、下駄をはかせたほうがいい部分もあったりして、たくさん指示を出させていただきました。中川さんが『次、こうしてほしい！』と前向きな姿勢を見せると、清原さんも刺激をもらってなのか、一緒にがんばろうという空気が、ブースのなかにできていましたね」とアフレコの際の裏話を語った。
また、一足先に本作を観賞している中川は、「とにかく、この映画のなかのあたたかい世界観や色、空気感がやさしく感じられると思います。ジョゼは、世界をふだん見ていない視点からとらえる女の子なのですが、ジョゼが想像する世界、夢で見る世界がすごくきれいな映像で感動しました」と言うと、タムラ監督も「(ジョゼと恒夫の)ふたりの感情をうまく表現できればと思い、モノトーンにはしすぎないバランスを模索するなど、色はとても気をつけました。ふたりの距離感がコロコロと変わるので、キャラクターの絵、背景、色彩などを意識して、表現しました。前半と後半の違いを感じてほしいなと思います！」と、細かなところまでこだわりぬいた映像を見てほしいと語り合いました。
また、この冬、行きたい場所を聞かれ中川は、「この映画を見て思ったのですが、大阪が舞台となっていて、みなさんにも映画を見てもらえればわかると思うのですが、大阪でジョゼ巡りをしたいなと思います！」と本作の舞台の大阪の各地を訪れたいと話した。
最後に「監督の指示が細かくて、前のテイクと何が違うのかわからないくらい、細かいところまで、タムラ監督とこだわりました。以前、アニメーション監督の役を務めたこともあるのですが、自分が、この作品の一部になることができてよかったです」と中川が述べると、続けてタムラ監督も、「アニメーションは、人員と時間がとてもかかるもの。長編は、特に労力がかかっています。(アニメーション監督役の経験がある)中川さんに、その重みをわかっていただいている上で、やってもらえたことは本当によかったです。これから作品を見るみなさんにも、エンドロールを見ながら、そのようなことも少しだけ感じてもらえたらうれしいです」とあいさつし、イベントは終了した。
そして本作が、韓国・釜山国際映画祭のクロージング作品に選出されたことも発表された。
12月25日(金)ロードショー
出演：中川大志 清原果耶
宮本侑芽 興津和幸 Lynn 松寺千恵美
盛山晋太郎 リリー(見取り図)
原作：田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫刊)
監督：タムラコータロー
主題歌・挿入歌：Eve「蒼のワルツ」／「心海」(TOY'S FACTORY)
配給：松竹／KADOKAWA
製作：『ジョゼと虎と魚たち』製作委員会
(C)2020 Seiko Tanabe／KADOKAWA／Josee Project
公式サイト：https://joseetora.jp/
