水川あさみ×山田真歩で女性同士の友情を鮮烈に描いた衝撃作「ナイルパーチの女子会」をドラマ化!
原作者:柚木麻子コメント
「ナイルパーチの女子会」は、熱に浮かされて書き上げたような作品です。今もそうですが、女性同士を競わせ、面白がるような風潮に腹を立てていました。栄利子と翔子はまさに、そうした風潮の犠牲者で、本来あったはずの友情を見失ってしまった人たちです。
水川あさみさんは同性の友情に恵まれているイメージが強いですが、生真面目で律儀な栄利子にも重なる部分があり、あらためて彼女の表現の奥行きに唸らされました。
山田真歩さんは私が好きな和製シスターフッド映画(「SRサイタマノラッパー2―」[2010年]、「アズミ・ハルコは行方不明」[2016年])で活躍されていて、かねてからファンだったので、配役を伺ったときはとてもうれしかったです。TVドラマが大好きなので、一視聴者として放送を楽しみにしています。
テレビ東京制作局ドラマ室・戸石紀子プロデューサーコメント
水川さんとの女子会の夜、私は水川さんにぜひ栄利子を演じてほしいと、熱烈なオファーをしました。水川さんは華やかさを持ちつつ、それを一気に地に落とすような、お芝居に振り幅のある人です。
栄利子は独特なキャラクターですが、栄利子が友達欲しさに暴走するときに動く感情や、女性なら誰もが持っている、見られたくない心の闇を水川さんなら丁寧に、そして生々しく体現できると、強く思ったからです。
また、山田真歩さん演じる翔子も難しい役ですが、自分を越えられる自在を持っている山田真歩さんなら「唯一無二の翔子」を爆発的に演じていただけると確信し、オファーさせていただきました。
ナイルパーチとはアフリカに生息する肉食の魚で、生態系を壊すほどに食べ続けます。毒々しいネット環境で、増幅していく栄利子の奇行のおぞましさと「あるある感」は、男女問わず目が離せない展開になっていると思います。
今後、栄利子と翔子がどうお互いを食い尽くすか、ぜひ注目してください。偶然が導いた運命的な出会いが、2人の未来を大きく揺さぶっていきますが、これでもか!と言うほどのヒリヒリとした誤解、すれ違いの連続です。
また、大人の友人関係は、子どものころのように楽しいだけの関係ではなく、どれだけ相手より優位に立てるかという感情が少なからずあると思います。それでも1人でいるより、誰かとつながっていたいからこそ、その闇を隠しながら関係を構築している場合もあるのではないでしょうか。
「ナイルパーチの女子会」は、その裏側を疑似体験できる、また登場人物の女性たちの人生を一緒に体感できる作品でもあります。放送前にこんなことを堂々と言うのもどうかと思いますが(笑)、水川さんと山田さんの“栄利子と翔子”を1時間見ると、何度も叫びたくなり、かなり疲れるかと思います。
でも、それを一瞬忘れさせる楽しさ、清々しさ、そして中毒性を秘めた作品になると今から確信しております。水槽の中で身動きができなくなるような感覚を、キャストとスタッフ一同で熱を込めて作り上げていきますので、ぜひご期待ください。