東京の小さな洋館に、亮介(寺尾)は暮らしている。妻に先立たれ一人で暮らす亮介は、家事も料理も完璧にこなすが、仕事は自由奔放。締め切りを守らないため、担当編集の野村(勝地)はいつも頭を抱えていた。さらに近所に住む光代(キムラ)は、亡き妻から「主人をよろしく」と頼まれたのを口実に、毎日亮介の家に勝手に上がり込む。
一方、亮介の一人娘・ゆり子(石原)は、長野県安曇野ののどかな町で、亮介の元教え子で教師の夫・繁行 (向井)と暮らしていた。ところがある日、ゆり子が父のもとに帰ってくる。連絡もなく突然の帰省に驚く亮介は理由を尋ねるが、ゆり子は一切語ろうとしない。分かったのは家にいる期間を決めていないということだけだった。
これまで「父と娘」の会話をろくにしてこなかったため、二人の間にはぎこちない雰囲気が漂う。こうして始まった父と娘の二人暮らし。緊張しつつも温かく穏やかに過ぎていくが、実は娘の人生に残された時間はわずかだった。
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