――光秀を演じる山田孝之さんですが顔が出てきません。これに対して、山田さんは何かおっしゃっていましたか?
最後だけ出る、という案もあったのですが、山田孝之さんが「顔が出ない」ということをとてもおもしろがってくださって、「顔が出ないなら出演します」と言ってくださいました。こちらが、最後顔を出すという案もあるのですが…と提案もしたのですが、出さないほうがおもしろいと言ってくださいました。
――山田さんが演じられている中で、演技の提案などはあったのでしょうか。
秀吉のTwitterのフォロワーがどんどん増えていったときに、脚本では「スマホを投げつける」という演技だったのですが、山田さんから「フォローを外すってどうですか?」というアイデアをいただきました。激しく怒った後に、静かにフォローを外す…そっちのほうが光秀っぽいな、最高だなと思い、山田さんのアイデアを使わせていただきました。あとは、光秀がぼそぼそとつぶやいている言葉は全て山田さんのアドリブになります。
また、アドリブということで言うと秀吉の「御意、御意~」は和田さんのアドリブです。秀吉の軽い感じが出ていて、とても良いなと思いました(笑)。
――撮影の裏側なども教えていただけないでしょうか。
スマホにカメラを固定するというやり方で撮影しています。一眼レフに見えないところでスマホがつながっていて、これを俳優さんが首から下げて撮影しています。カメラマンもいるのですが、カメラを動かすのは俳優さんです。今回、俳優さんはカメラマン兼、役者なので、せりふや演技だけでなく、スマホの操作やカメラの動きまで覚えて演じていただいたので、とても大変だったと思います。でも、その分俳優の皆さんも楽しんでくださっている印象ですね。
この撮影方法にしたおかげで、俳優さんのちょっとした驚きとかでカメラがぴくって動くようになっているので、細かな動きでより臨場感と言いますか、先ほど言った“その人になった気分”や共感性がより味わえたのではないかなと思います。
今回の秀吉のシーンは和田さんがカメラをつけてくださいました。山田さんの光秀とはまた違ったカメラの動きも楽しみにしていただきたいです。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)