アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」中川大志、声の仕事を通じて「自分の声をちょっと好きになれた」
――恒夫と自分自身を重ねて、共感するところはありますか?
恒夫は好きなことや目標に向かって突き進んでいく男の子。僕も負けず嫌いで一度決めたことは達成したい人間なので、そこは恒夫と似ている気がします。
演じているときはもちろん恒夫の感情でいるんですけど、完成作品を見たときに改めて感じたのは僕の声は恒夫の一部でしかないということ。何千、何万という画があって、色がついて、動いて表情が変わって、そこに声が乗る。全部が集まって初めて恒夫の感情が完成することに感動しました。だから、自分の声だけど自分の声じゃないような感覚で。ちょっと不思議でしたね。
――ジョゼ役の清原果耶さんについては、どんな印象を持たれましたか?
清原さんのジョゼは、すごく魅力的なキャラクター。ビジュアル含めて、ちょっとアニメっぽい女のコでもあるので、お芝居のトーンもすごく難しかったと思います。でも、そこを絶妙なバランス感覚とセンスで、しっかりと監督の求めるものに応えていたのは、すごいなぁって思いました。
お互い、普段の役者というフィールドではないところで一緒にやっていたので、不安な部分や分からないことを共有しながらやれたのは、とても心強かったです。納得いくまで一緒に突き詰めてやることができたし、改めてとても素敵な役者さんだなと思いました。
なかがわ・たいし=1998年6月14日生まれ、東京都出身。
2021年1月2日(土)放送のドラマ「正月時代劇『ライジング若冲~天才 かく覚醒せり』」
(夜7:20-8:35、NHK総合)に、円山応挙役で出演する。
アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」
12月25日(金)ロードショー
出演:中川大志 清原果耶
宮本侑芽 興津和幸 Lynn 松寺千恵美
盛山晋太郎 リリー(見取り図)
原作:田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫刊)
監督:タムラコータロー
主題歌・挿入歌:Eve「蒼のワルツ」/「心海」(TOY'S FACTORY)
配給:松竹/KADOKAWA
製作:『ジョゼと虎と魚たち』製作委員会
(C)2020 Seiko Tanabe/KADOKAWA/Josee Project
公式サイト: https://joseetora.jp/