でも、回を追うごとにちょっと好きになってきて。何ならちょっと尊敬する部分もあって。好きな人に、「あんたに会わない方がいいかもね」とかきついことを言われたら、引きずるじゃないですか。でも鳥居は会社の経営を若くしてやっているだけの人徳があり、人格者なので、めげないし、ぶれない。これは、手に入らないものをものにしたいとかいう次元じゃないと思うんです。
一人の女性に対してここまで多方面から考えて、なおかつめげない精神力もあるんだなと。その強靭な気持ちは、僕も欲しいと思いました。ただ、鳥居は自分に落ちない女性に対して、恋に恋している部分があるんですよ。それはちょっと良くないところだと思います(笑)。
――そんな鳥居を演じるにあたって、どのような役作りをしましたか?
絶対的な存在じゃないといけないんだ、と思って。教祖に近いというか、「僕がいるところは、僕が全て正解」という世界を作らなきゃと考えました。
部下からパワハラを訴えられていないということは、何か空気が凍りつくような、その人がいるとちょっと息が詰まるような感じの人間にしたいなと。だから、こっちを作るというよりは、相手の環境をどうしたいかを考えました。
――鳥居は仙夏と出会い、振り回されていきますが、演じていく中で鳥居の変化をどのように感じていますか?
すごく強靭な心を持っているにも関わらず、部下に(仙夏のことを)相談するんだ!と思ったらかわいく思えて(笑)。自分で解決しないで聞いてもらいたいんだ、っていう、ちょっと“かまってちゃん”な一面が見えたのは、親近感というか…(笑)。
僕は別に“かまってちゃん”じゃないですけど(笑)、その心は分かるし、僕も「見て、見て」っていう仕事なので、リンクするというか。それくらいから、鳥居に対してのアレルギーがなくなってきた気がしますね!
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