ダルビッシュ有“ポジティブな言葉がけ”の原点明かす「野球が好きじゃなくなっていった」過去も告白<初耳学>
吉住投手へのアドバイスについて「自分の今までの経験から『どうやったらこの選手がもっとやる気になるかな』という思いで声をかけるようにした」と振り返ったダルビッシュ投手。「どうしてそこまでメンタルケアを重要視するのか?」と尋ねた林先生に、ダルビッシュ投手が語ったのは「頭にたたき込まれている」という自身のつらい経験だった。
「ネガティブな言葉は人に恐怖や不安を植え付ける」
「レンジャーズ時代、『フォアボールが多い』とか『昨日はフォアボール4個だ』とか『コントロールが悪い』とかずっと言われ続けて、チーム内で。それが頭から離れなくなって、いろいろ崩れちゃった。ネガティブな言葉って人にここまで恐怖や不安を植え付けるんですね。ポジティブな言葉をかけたいというのは、そういうところから来ています」と明かす。
制球について厳しく指摘され続けた影響は大きかった。「ネチネチ毎日言われていた。どんどん自分に鎖がつけられていく感じがしていて。野球がどんどん好きじゃなくなっていったし、そういう経験があってすごく苦しんで」。その後、ドジャース、カブスと活躍の場を変えていく中で野球の楽しさを取り戻し、ポジティブな言葉が自分に変化をもたらすことも実感した。
「ポジティブな言葉がどれだけ人を助けるか、いい時も悪い時もコーチがその選手に対して同じ態度で接することがどれだけ大事なのか。いろんな人の言葉がずっと残っていて、今、自分が人を助けられるようになっている」と、メンタルケアの重要性に気付いた経験を振り返った。
引退後の“夢”告白「選手を励ます人になりたい」
そうした経験から、ポジティブな言葉がけを実践するダルビッシュ投手は、具体的なアプローチについても「まず自分がどれだけすごいかを自覚してもらう。(自信がなくなるというのは)視野が狭くなってる状態だと思うんです。自分がすごいと思えなくなっている」と告白。
前述の吉住投手にも「そもそもプロ野球球団からドラフトで指名されているだけですごいことやし、プロ野球選手になるっていう夢を達成しているから、その時点でその人はすごい人」と、前向きな言葉を送ったという。
ポジティブな言葉がけで周囲が変わっていくことについて「僕はいろんな苦しい経験があるから、いろんなノウハウが身についたと思う。言葉の選び方も大事にしているので、そこがうまいこと響いてくれてるのかなと思ったりはしてます」と胸を張る。
引退後はぼんやりと「どこかの球団に雇ってもらえるなら、コーチとかではなく選手たちを励ます人になりたい」と考えている。「その選手にあったポジティブな言葉を言える自信はあるので。プロ野球選手はプレッシャーが強い分、(メンタルの)アップダウンが大きい。選手が『俺は大丈夫だ、明日も頑張ろう』って思えるような存在になりたい」と引退後に思いを馳せた。
次回の「林先生の初耳学」は2月7日(日)に放送する。
毎週日曜夜10:00-10:54
TBS系で放送
※1月24日は夜10:15-11:09
公式サイト:https://www.mbs.jp/mimi/
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