WEBザテレビジョンでは、毎週木曜のドラマ放送日の掲載で、上川の“おすすめエンタメ”にまつわるエピソードと共にストーリーを紹介する連載企画「遺留メモ・令和版」を展開中。第4回となる今回は、最近見た映画で気になった作品について語ってもらった。
――最近、見た映画で気になった作品はありますか?
これはたぶんノスタルジーなんですが、植木等さんの「日本一」シリーズ。まだ3本くらいしか拝見していませんが、すごく楽しかったんです。
1960年代半ばといった、僕が生まれるちょっと前の時期の作品達なんですが、まさにこれから東京オリンピックが始まるという高度成長期ならではの時代のエネルギーがヒシヒシと伝わってきて、それが妙に気持ちが良い。
首都高速を車で走るシーンが出てくるんですけれども、まだ騒音対策など考慮した防壁が立っていないので、広々と抜けた景色が見られますし、出来たばかりでピカピカの駒沢公園など、その頃の東京の街並みがバックグラウンドになっていて、当時の社会情勢なども描かれていくものですから、自分の生い立ちを辿るような気分にもなりました。
「やけに今日はおかんむりだね」といった、今では死語になっているような当時の懐かしい言い回しも耳に心地よくて、これがまたタイムスリップしたような気分に浸ることができたんです。。
若い方がどう感じるのかは分かりませんが、僕と同世代の方にはきっとお楽しみいただけるのではと思います。
◆取材・文=月山武桜