――完成した作品を見て、どんな気持ちになりましたか?
初めて客観的に環菜のことを見ることができたんですけど、救われました。演じているときは苦しくて苦しくて……。でも、結果はこうだけどよかったねって思えたんです。
誰にも関心を持たれない孤独って本当に切なくて、私は環菜にどうしても寄り添って見てしまうので、みんなが環菜のことを考えているだけでうれしいんです。かなり引きずった役だったので、スッキリした気持ちになりました。
出会えてよかったし、演じることができてよかった。自分が、モヤモヤしていた時期に演じられたからこそ、あの頃の私以上に環菜を演じられる人はいないと思っています。
ここまで感情を持っていかれる役に出会えることが奇跡だと思うし、あらためてお芝居が楽しいなと思った役。ここから自分の人生が変わるだろうなと感じています。
――「ファーストラヴ」というタイトルにちなんで、芳根さんの初恋の思い出を教えていただけますか?
私の初恋っていつだろう?って考えた時に出てこなくて(笑)。幼稚園の時に好きという感情を表に出してなかったみたいで、母親に聞いても分からなかったんですよね。
なので、3歳のときから一緒にいる幼なじみに聞いたら、小学校6年生の時の同級生だと教えてくれました(笑)。相手は足が速くてスポーツ万能で、バレンタインのときにチョコレートを渡しに行ったのを覚えています。今でも普通に仲良しな友達です!
――もうすぐ24歳ということで “年女”の年ですが、2021年に挑戦したいことはありますか?
お仕事をいっぱいしたいです。昨年はあまり自分が思うように過ごせなかったんですよね。それを帳消しにできるくらい働きたいなって。コメディーや恋愛モノとか、ポップな作品をやりたいなって思います。
――最後に干支の「丑年」にちなんで、最近「ウッシッシ」と思わず笑顔になってしまった“小さな幸せ”を教えてください。
小さなというか、最近本当にうれしかったことなんですけど、父がエアコンや加湿器、換気扇などを掃除してくれたんです(笑)。「一緒に掃除しよう」って言ってたんですけど、結局全部やってくれてすごく快適になりました。
うちの家族は、すごく仲良しなんです。周りからは「芳根家の話は、腹八分目にしないと胸やけする」って真顔で言われるくらい(笑)。私はそんな家族が大好きです。
◆取材・文=横前さやか
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