JNN九州沖縄7局のブロックネットで放送されている「九州沖縄ドキュメント ムーブ」(毎週日曜朝5:15RKB毎日放送、JNN系列九州各局でオンエア)。2月28日(日)は、2020年の集中豪雨で氾濫し、地域に甚大な被害をもたらした球磨川の支流・川辺川のダム建設議論再燃をテーマとする「脱・ダム撤回 ~民意はどこに~」を放送する。RKK熊本放送製作。
2020年11月、熊本県ではストップしていたダム建設が動き始めた。12年前に白紙撤回された「川辺川ダム事業」だ。きっかけは2020年7月に発生した県南部の集中豪雨。記録的な大雨で球磨川やその支流が氾濫し、死者行方不明者67人に上る甚大な被害となった。
球磨川は、過去にも大洪水を起こしていたことから、国は半世紀以上も前、球磨川最大の支流・川辺川にダム建設を計画。しかし、用地買収や環境問題など住民たちの根強い反対もあり難航。2008年、当時就任したばかりの蒲島郁夫知事(現職)が「ダム建設の白紙撤回」を表明した。
その後、抜本的な策が講じられなかった中で起きた大水害。県は早急に新たな治水策の検討に入り、そこで「仮にダムをつくっていれば被害を軽減できた」とする国の推計データを公表。「ダム以外」から「ダムを含めた治水」が選択肢となり、住民から意見を聞き取った知事は、「民意は命と清流を守る策を望んでいる」としてダム建設に舵を切った。
被災地では「安心して暮らせる」との声がある一方、川の恩恵で生計を立てる人々からは「環境悪化につながる」と反対を訴える動きもある。知事の方針転換の背景や、再燃したダム建設に揺れる被災者たちを追った。
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