実は私、「奪い愛」シリーズにはまっていたんです。なので、鈴木おさむさんの作品に出られることが決まったときは、「うわ~、ありがとうございます!」と本当にうれしかったです。私は皆さんに比べたら意外と正統派の役で、一見そこまでおかしくならないとはいえ、変なことはいろいろしちゃう役でして…(笑)。
撮影中は今までに言ったことのないようなせりふや、山崎育三郎さんや市原隼人さんのお芝居に刺激を受けると同時に、笑いが止まりませんでした! 本番でも育三郎さんがせりふの語尾を伸ばしている最中についつい吹き出してしまったりと、多大なご迷惑をお掛けしてしまったんですけど、これはもう仕方ないんですよ(笑)。だって、現実ではありえないことが、この作品の中ではありえちゃうんですから。おかしな人ばっかり出てきますし、そのパワーたるや、ものすごいです!
特に印象的だったのは、光男さんと信彦さんの殴り合いのシーンでした。秀実を取り合っているというよりも、お2人が愛し合ってるんじゃないかと思っちゃうくらいの熱量で…(笑)。時折、私のことは忘れられてるんじゃないかなって思うくらいの迫力だったので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。
今回は、私自身これまであまり縁のなかった“一見おかしい世界観”の中にどっぷりと漬かれたからこそ、逆にリアルな人間の感情をそのまま出せた気がしますし、少し女優としての殻を破れたかもしれません。その一方で、まだまだやり足りない気持ちや、秀実として気が済まない部分もあって…。ぜひ続編を作っていただきたいです。そのときは私も殴りたいです!(笑)。これを機に何でも挑戦し、お芝居をもっともっと開拓していきたいとさらに刺激を受けた作品になりました。
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