――演じる吉乃は、元気いっぱいな印象の百田さんとは違うキャラクターでしたね。
皆さんが思い描いてくださっている私は、たぶん想像以上に元気ですよね?(笑) (今回の役は)大変だなって思ってくださっているのかもしれませんが、割と普段はそんなにテンション高くない時もありますし、私の中では撮影中に(演じる中で)感情が出せなくてしんどいってことはなかったです。
――大人っぽいミステリアスな女性を演じるために工夫したことは?
吉乃という女の子は言葉数が多いわけでもないですし、本当に不思議な、何を考えているか分からないような女の子です。だからこそ、ふとした瞬間の表情だったり話し方、所作とか、そんなところから吉乃のミステリアスな部分や大人っぽい雰囲気などを出さればいいなと研究していました。
――吉乃を演じる上で、真壁監督から言われたことは?
本読みのとき、「その感じでいいです」と言ってくださったので、割とスムーズに自分が思ったまま作品に入っていけました。
ただ、実は自分たち(ももいろクローバーZ)の舞台「ももクロ一座特別公演」のお稽古と少し日程が被った時があったんです。舞台でやっていた役がめっちゃガニ股で「てやんでぇ!」みたいな役で、ずっとふざけていて…。
その稽古の後に映画の撮影に戻ったら、監督から「何かした? 雰囲気が違った感じがする」と言われて(笑)。毎日ガニ股でいたから(吉乃として)歩いている時に、「やばい、ガニ股になったかもしれない」と思った時があって。改めて姿勢とか、もう一回意識を持っていったことはありました(笑)。
――真壁監督はどんな監督でしたか?
結構スパルタでした(笑)。優しくて穏やかでいるんですけど、「もうちょっといけるよね」みたいな感じのことをさらっと言われて。ノーと言えない感じで言ってくるので、だいぶ鍛えていただきました。でも、すごく楽しい方です。
――浴衣を着ている役柄でしたね。
衣装合わせの時、いろんな浴衣を着たんですよ。何着着たかな…とにかくたくさん着られるだけ着るという感じでした。
この映画が決まる前、その前の年に浴衣を一度も着られなかったと思って、「今年は絶対に浴衣を着るぞ!」って友達と浴衣を買いに行っていたんです。そんな中でこのお仕事が決まって、衣装合わせでたくさん浴衣を着て、撮影中もずっと着ていて、明治座さんでやらせていただいた舞台でも和服を着ていたので、逆にこの年はほとんで和服でしたね(笑)。
だからこそ、和服を着ている時の所作とか、そういうものは勉強しながら「どうやったらきれいに見えるかなぁ」なんて考えながら過ごしていました。
――尾上松也さんとは初共演ですよね?
松也さんも人見知りの方で、私も実は自分から話し掛けに行くことがあまりないので、本読みなどは緊張感の中でやっていたんですが、現場に入ると最初はずっと二人のシーンだったので、そんな中で他愛もない会話をさせていただいたときに、すごく気さくで楽しい方なんだなって感じました。
現場でみんなが楽しくやりやすいように積極的に声を掛けたり、私にも声を掛けてくださって、すごくいろんな気遣いをしてくださって、松也さんが温かい雰囲気を作ってくださったので、楽しく撮影することができました。
あとはゲームをずっとしているという印象ですね。今もお仕事でご一緒させていただいたときには、「最近ゲームどうですか?」とか話をします。
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