――新田さんは歌詞をじっくりと読んで音楽を聴かれるということですが、「べに」の中で気になった歌詞、フレーズはありましたか?
新田:そこ?って言われちゃうかもしれないんですけど、「ハッピーバースデー」というワードですね。この言葉へのこだわりをうかがってみたいです。
オヌキ:「べに」には、元となる曲がいくつかあったんですよ。それぞれの曲の歌詞は違うんですけど、サビは「ハッピーバースデー」という言葉が入っていました。
それらの曲は、その時々の僕のことを歌っているような、自分に重ね合わせて作った曲で、恋愛の話ではないんですけど、応援してくれている人がいて、その子の誕生日に何かをしてあげたいけどしてあげられない、苦しい気持ちを歌った曲だったんですね。それが「べに」に変わっていくんですけど。
「想イヲツヅル」の中でも、主人公が「君」の誕生日に口紅をあげるんですよね。主人公はまだ「君」と付き合っていないけど、恋心がずっとあった。その口紅に自分の思いを賭してプレゼントする。もしよかったら恋心が芽生えてくれないかという気持ちを込めて口紅を渡すんです。けど、うまくは行かなくて。でもやっぱり「君」を好きだから、気持ちを伝えたくて「べに」という曲を作り、配信ライブで歌うんです。「べに」の中で、主人公は誕生日の日のことを歌っている、ということです。
新田:そういうこと…。誕生日に主軸があって、主人公が過去のことを思い出して歌っているということが今初めて分かりました。
オヌキ:「君」の誕生日というのは、小説の主人公にとってはとても大事な日、意味の重い日なんですね。その誕生日とは10月29日なんですが、それは僕自身にとっても大事な日で、だから「想イヲツヅル」は毎週木曜日の夜10時29分に、手動でnoteにアップしていたんです。「想イヲツヅル」の物語はそれだけ僕にとって大きな出来事だったし、今の音楽には欠かせない出会いだったのかなと思いますね。
――最後に、楽曲をこれから聴く方、このインタビューを読まれた方へのメッセージをお願いします。
新田:撮影の日は、私のこれからの糧としてもすごく大切な一日になりました。オヌキさんはじめ皆さんとの作品作りはすごく楽しかったですし、携われてうれしくて、いろんな感情であふれています。いろんな方に、思い思いに、歌詞や楽曲、MVを楽しんでほしいと思います。
オヌキ:いろいろ話してしまいましたが、あくまでも音楽は自由に受け取ることが大事だと思いますし、自由に受け取れるように作っているので、今さら言うのも変だけど、インタビューのことは頭の片隅に置いておくくらいで、純粋に楽曲を聴いて、MVを見てもらって、その時の自分の気持ちに素直に受け取ってもらえればいいなと思います。その上で、細かく掘り下げたい方はぜひインタビューをもう1回読んでもらえればいいし。ぜひ、そのままの自分で、心を裸にして聴いてもらえたらうれしいです。
各音楽配信サイトで配信中 https://nex-tone.link/96716
オヌキ諒「べに」 (MUSIC VIDEO)https://youtu.be/SUQsvTPoXVI
オヌキ諒Official HP https://ryonuki.bitfan.id/
オヌキ諒note「想イヲツヅル」 https://note.com/ryonuki