今回、ムロ君が旅する町の氷屋さんの主人ということで、役作りすることもなく楽しく演じることができました。ムロ君とは以前、小栗旬君監督の「シュアリー・サムデイ」(2010年)で共演させてもらって、その時は俺の息子という違和感のある設定だったんだけど、今回は自然に楽しくお仕事させていただきました。また機会があれば床屋さんのオヤジかなんかやりたいな。
台本を読ませていただいた時、今までありそうでなかったドラマだな、と思いました。人々が真実でそれを役者たちが作っていく、という“リアリティーの中にお芝居がある”んですよね。私の衣装も、資料館のスタッフさんが着ているのをかなり忠実に再現しているそうです。その街の匂いとか雰囲気を感じていただきつつ、そこに描かれる人間を見ていただければ、と。セリフも面白いですよ。
ムロさんとは初共演で、ちょっとのシーンでしたが、楽しいやりとりになっていますので仕上がりが待ち遠しいです。自然や街並みが舞台なので、この状況が落ち着いたらちょっと行ってみるか、って思っていただければうれしいです。
思っていた通り楽しい現場でした! ムロくんとは久しぶりでしたが、台本を見たら「あ、楽しそう!」って。カラオケを歌わなきゃいけないのが…しかも歌ったことのない曲で、胃が痛かったです。家でも練習していたのですが、先週奥さんと一緒にカラオケボックスに行って練習しましたよ。それだけが大変でした。
バス旅のロケなどで地方の都市は行ったことはあっても、久留里の街は歩いたことがなかったですね。実在するスナックで撮影するなんて! “居酒屋くるり”はセットではなく、本物で、味があって…私も地元の住人になりきっていましたが、本当の常連さんと飲みたくなってしまいました(笑)。
私も娘が生まれる前までは、“不意に知らない街に行ってみる”ということが趣味だったので、原作を読んだ時、同じ人がいる!と興奮しました。肌にまとわりつくような生っぽさが最高に面白い、清野(とおる)さんの世界の住人になれたことが幸せです。
撮影の休憩中に街を散歩したのですが、出会ったご婦人に「あなた、『居酒屋くるり』のママ役でしょ? ピッタリ、グーよ」と声を掛けられて、最高にうれしかったです。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)