2021/03/31 11:50 配信
――――自身のことを歌った楽曲とはまた違った作り方でしたか?
「僕の歌う曲って、基本的には僕の経験と感じたことや思ったことを歌詞にしているんです。今回は、漫画の世界に入ったつもりで、僕が主人公だったら何を言って何を思うかを言葉にしていきました。完全に漫画と楽曲がリンクしなくてもいいなと感じていたら、したらさんも同じことを思っていただいていたみたいで。なので、したらさんの想いも汲み取った上で、ふたりが伝えたいメッセージのちょうど良い部分を探して言葉にしていきました。漫画も音楽も読んでいる人や聴いている人の受け取り方次第なので、そこに正解を求める必要もないなと思うんですよね」
――――楽曲としては全体的に前向きですが、最後の一音でガラッと印象が変わると感じました。
「全体像としては、拳を握りしめて踏ん張って、苦しみながらも進んでいくっていう楽曲イメージではあるんですが、頑張れば報われるだけじゃないことってあるじゃないですか。漫画を読み終わったときに、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか明確な答えがないなと思ったんです。モヤモヤを残して曖昧にしたかったので、トニックコードのドで終わるところを、ラにして暗い終わり方にしています。頑張れと言ったり、ポジティブ にもできたと思うんですが、報われない瞬間もあるよなっていうむず痒さを残したかった。それこそ、昔の僕の『頑張ってるのにどうしたらいいねん!』という気持ちを落とし込みたかったんですよね」
――――高校の文化祭のステージで歌ったことがきっかけで、専門学校へ行ったそうですが、当時はギターも弾けず、作詞作曲もしたことがなかったんですよね?
「高校時代から、ただ漠然とビックになりたいと思っていて。日本中の人が川崎鷹也と言う名前を知っている世界にしたいという夢がありました。思春期の激ヤバ少年ですよね(笑)。当時は、正直手段は何でもよくて、カリスマ美容師でも若手のやり手社長でも良かったんです。当時野球部で甲子園を目指していたのですが、チビで力もなかったので、プロ野球は通用しないなって気づいたんですよね。だから、僕にとっての好きなことは野球だったんですが、それでビックになることは無理だなと。それで、他に好きなことって何だろうと考えたら、当時歌うことが好きでよくカラオケにも行っていたので、歌で有名になれたら楽しいなと。でも、学祭が終わってから歌を磨いたりギターを買うわけでもなく、ただ歌手になってビッグになるという夢を友達と語っていただけでしたけどね(笑)」
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