――映画公式サイトのキャスト紹介では「若手実力派の可憐な女優。朝ドラのヒロイン経歴者。生まれ変わっても生まれ変わらなくてもまたヒロインをやりたい」と書かれていますが、実際はどうですか?
人生に一度は朝ドラヒロインをやりたいと思います! でも、人生二度はおなかいっぱいかな(笑)。
もしやらせていただけるなら、もちろん全力でやりたいと思うんですけど、朝ドラヒロインは人生に一度だから、あそこまでのものが出せるんだと思うし、終わったときの達成感があるんじゃないかなと思うんです。そこに意味があるんじゃないかなって。
私の今の夢は、今度は“朝ドラヒロインの母親役”をやることです。もちろん、ヒロインってすごいことだしありがたいことだけど、その人をいつか支えられる存在になりたいなって、朝ドラが終わったときに感じたんですよね。
それに、一度ヒロインを経験してる私にできることがあるんじゃないかなと思うんです。私は前に出ることがあまり得意じゃないので、お芝居の中でも、人としても支えられる人間でありたいです。そのためにも、今は自分の経験値を高く持っていくのが目標です。
――たくさんの役者さんがいる中で、ご自身の武器はどんなところだと思いますか?
誰よりも経験が浅いことです。怖いっていうことを知らないからこそ、何にでも挑戦できるんだと思います。これからいろんなことを吸収できるから、知らないことも武器かなって。若いときに期待されることって光栄なことだと思うんですよね。
朝ドラのヒロインも、これからを期待して選んでもらったのならそれに応えていかなきゃいけないなと思ったんです。未知だからこそ選んでもらえたり、言えることやできることもあったりすると思うので、それが私の武器かなと思います。
――最後に、読者の方々にメッセージをお願いします。
「映画『バイプレイヤーズ』ってどんな作品ですか?」と聞かれたら、「ぎっちり入ったお弁当箱」と答えると思うんです。それぞれに良さがあって、全部良くて、開けたときに「わぁ〜!」って楽しい気持ちになる作品だなって。
どこを見ても、どこを切り取っても面白くて、1回じゃ見逃している部分がたくさんあると思うんですよね。1度見たら、もう1度後ろで動いている皆さんにも注目してもらって、いっぱい楽しい気持ちになってもらえたらうれしいです。
私自身、役者さんってすてきだな、お芝居することってすてきだなと感じたので、興味を持っていただけたらうれしいです。
◆取材・文=横前さやか
全国公開中
<スタッフ>
監督:松居大悟
脚本:ふじきみつ彦、宮本武史
主題歌:Creepy Nuts「Who am I」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:「映画 バイプレイヤーズ」製作委員会
制作プロダクション:スパークル
配給:東宝映像事業部
<キャスト>
田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一、
濱田岳、柄本時生、菜々緒、高杉真宙、芳根京子、
有村架純、天海祐希、役所広司
【HP】byplayers.jp