菅田将暉主演の土曜ドラマ「コントが始まる」(毎週土曜夜10:00-10:54、日本テレビ系)。5月1日に放送された第3話は、高岩春斗(菅田)と兄・俊春(毎熊克哉)、中浜里穂子(有村架純)と妹・つむぎ(古川琴音)の物語が中心に描かれた。その中で、つらい過去を独白する有村の演技が圧巻だった。(以下、ネタバレがあります)
「頑張ろうとする気持ちを抑える日が来るなんて」
売れないトリオ芸人「マクベス」のツッコミ担当・春斗、ボケ担当の瞬太(神木隆之介)と潤平(仲野太賀)、そして彼らのファンになるファミレス店員・里穂子、その妹のつむぎという5人の若者による群像劇となる同作。
毎話、ドラマのトップシーンがマクベスのコントから始まり、残りの53分間の物語の重要な伏線としてつながるという異例の構成で、大失敗の人生を歩む若者たちが思い描きもしなかった未知の幸せと巡り合うさまを描く。
第3話もトレンド上位にランクインしたが、大きな反響を呼んだのが、春斗らとのたこ焼きパーティーで里穂子が過去を涙ながらに独白するシーンだった。
「言われたことは一生懸命やるタイプ」という里穂子。1年半前、付き合って半年の彼氏と結婚の話が出て下調べをしていたが、実は彼氏と別の相手との下調べをやらされていただけだった。
一方、会社では取引先とのトラブル解決を手伝っているうちに全責任を背負わされ、いつの間にか社内で孤立して、辞表を出すに至った。それが重なって“廃人”寸前になった。
「もう頑張って傷つくのが怖くて」と言う里穂子は、「でも、寂しいですよね。何かを頑張ろうという気持ちを抑える日が来るなんて思ってなかったし、頑張らなくていい方を選択したこともなかったんで。こんなはずじゃなかったのになって」と打ち明けた。
そんな里穂子の心情に視聴者から共感が集まるとともに、そこにリアルさを出した有村の泣きの演技に多くの称賛が寄せられた。さらには、里穂子の独白を聞く、菅田、神木、仲野、古川の“受け”の演技も加わり、見応えがあった。