胸に沁みるせりふの数々
視聴者の胸を打ったせりふは他にも。
冒頭のコント「奇跡の水」は、怪しさ全開の水を崇拝する兄と、それを説得する弟がテーマで、春斗の兄・俊春の実話をベースにしていた。
優秀だったが突然人生に挫折し、実家の部屋で引きこもりになった敏春。自分も兄を追い込んでしまったのではと感じていた春斗は、引きこもってからシャワーしか浴びていない俊春に「たまには湯船に漬かったら。親父と母さんだけじゃ、お湯もったいないから」と声をかけた。
瞬太は春斗に、俊春に電話をかけるように言い、「別に出なくていいのよ。ドアをノックし続けることが大事なの。着信履歴はね、『心配してるよ』ってメッセージなんだよ」とアドバイス。
何げなくも温かみのあるせりふに、SNSには「いろんな言葉がささる」といった声が上がった。
その後、俊春はゆったりと湯船に漬かり、部屋のカーテンを開け、久しぶりに外に出た。里穂子も廃人寸前だったとき、つむぎが強制的に風呂に入れ、陽の光を浴びさせていた。
どちらも妹、弟の存在が救いになり、再起の道を歩み出した。里穂子の涙、風呂、潤平がパーティーのため里穂子の家に上がる前に足を洗ったことなど、“水”に関する伏線回収が鮮やかに繰り広げられた。
5月8日(土)放送 第4話あらすじ
潤平は高校の担任・真壁(鈴木浩介)を呼び出し、彼女の奈津美(芳根京子)と共に昔話に花を咲かせていた。その中で、トリオ名「マクベス」の名づけの由来に真壁が関わっているという話になり、高校時代、瞬太の車にマクベスの2人と真壁が共に乗った1日のことを思い出す。
一方、里穂子は自宅で一生懸命に熱帯魚の世話をする妹のつむぎを見て、同じく昔のことを思い出す。姉のことを献身的に支えてくれる今の日々もそうだが、つむぎは昔から面倒見がよく、傷んだ人形で遊んだり、捨て猫を拾ってきたり、とにかく傷ついた存在を放っておけない性格だった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部