成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りら、細田守監督「竜とそばかすの姫」主人公すずの同級生の声優キャストとして出演決定

2021/05/11 19:13 配信

映画 アニメ

成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りらが声優として出演する細田守監督「竜とそばかすの姫」(C)2021スタジオ地図

成田凌染谷将太玉城ティナ幾田りらが、細田守監督、スタジオ地図創立10周年記念作品「竜とそばかすの姫」の、未解禁の主人公のすず(ベル)と竜の声優キャストに先駆け、すずと同じく高知で暮らす同級生の声優キャストとして出演することが決定した。

最新作「竜とそばかすの姫」の主人公の17歳の女子高生のすずは、過疎化が進む高知の田舎町で父と暮らしている。幼い頃に母を亡くし、心に大きな傷を抱えていたすずは、全世界で50億人以上が集う超巨大インターネット仮想世界<U>に、歌姫“ベル”として参加し、その歌声で瞬く間に世界に注目される存在になっていく。そんな彼女の前に竜の姿をした謎の存在が現れ、すず(ベル)と竜が出逢った先に一体どんな物語が待っているのか、竜の正体とはいったい、細田監督が、約10年に一度、描いてきたインターネットの世界を舞台に、10代の女子高生を主人公に迎え、世界の片隅で自分を失ってしまった少女が開く新しい扉、未知との遭遇、そして成長していく姿を描き出している。

今回、解禁された同級生声優キャストの成田は、主人公すずの幼なじみであり、何かとすずを気にかけるしのぶくんを演じている。幼い頃に、すずにプロポーズした(?)というエピソードも登場するなど、ふたりの甘酸っぱい関係性の行方とともに、気になる役どころとなっている。アフレコ時には、監督から「成田くんならどう思う?」とふたりで役について話しあう姿もあり、女子たちから絶大な人気を誇る存在でありつつも、どこかミステリアスな雰囲気のしのぶくんに、成田の低音ボイスがあわさり、魅力が倍増されている。

3度目の細田作品出演となる染谷は、カヌー部をひとりで立ちあげ、インターハイを目指す天真爛漫を通りこし、少し周囲から浮きつつも、アツイ男子生徒のカミシン役を演じている。染谷にとっては6年ぶりとなるアニメ声優だが、アフレコ時には監督と「(染谷)6年も経った気がしない」「(細田)ブランクを感じさせない、さすがです!」と、ひさびさの再会を喜び、盛り上がっていた。演技派の染谷が、過去に演じたキャラクターとはまた一味違うカミシンを、個性的に演じている。

そして玉城が、吹奏楽部でアルトサックスを吹く、モデルのような女の子で、太陽のような存在感から、みんなの人気者のハイスペックガールのルカちゃん役を演じている。自身とも重なる、美しくて人気者の役柄ながら、ただ明るいだけでない一面ものぞかせ、細田監督も「さすが女優さんという気がしました……」とうなる一幕もあった。オーディションで選ばれ、アニメ声優初挑戦ながら、共演の染谷からも「とてもお上手だった……」という声があがっている。

さらに、声優初挑戦、本格的な演技自体も今回が初となる、シンガーソングライターの幾田が、主人公のすずの良き理解者であり、親友のヒロちゃん役を演じている。今作では、すずを<U>へと誘い、歌姫のベルとしてプロデュースし、すず=ベルの正体を唯一知るキーパーソンで、自身の持つふんわりとしたやさしいイメージとは正反対の、毒舌冴えわたる女子高生を演じる。オーディションを受け、今回の役が決まったが、声を聞いた細田監督からは「聞いたことのない声。滑舌がとても良く、プロの声優のよう。初めてやるとは思えない!」と絶賛の声が出るほどで、かわいくも鋭い毒舌がついつい笑いを誘い、観客と同じ目線で、物語を引っ張っていく。

人気実力ともに兼ね備える俳優ながら、劇場アニメのキーパーソンを演じてきた成田と染谷、そして、アニメ声優初挑戦となる玉城と幾田が、細田監督が描く、未だ誰も見たことのない新たな“地図”に命を吹き込んでいく。謎に包まれているすず(ベル)役、竜役の声優キャスト、そして、今作のテーマである“歌”の情報も、近々、解禁される予定だ。

また5月7日より、現在、制作中の映画「竜とそばかすの姫」の完成までを追う、特別密着映像「Making of 竜とそばかすの姫」が、東宝MOVIEチャンネルにて配信がスタートしている。映画の公開に向け、毎週金曜に更新され、細田監督最新作が創り上げられていくプロセスを最前線で楽しむことができる。

成田凌<しのぶくん(久武忍/ひさたけ・しのぶ)役>コメント

細田監督の作品をずっと見ていたので、今回、初めてご一緒して、演出をしていただけるのは、とてもうれしかったですし、貴重な時間だと思いながら、毎日を過ごしていました。監督はすごくやさしくて、「成田くんならどう思う?」とやさしいアプローチの仕方をしていただいたので、言ってくださることもわかりやすかったです。もちろん、妥協しない部分もたくさんありますし、僕が「今の大丈夫かな……」と思ったところが、意外に「今の良かったよ!」と言ってもらえたりもして、監督のなかに常に正解があるんだなと思いながら、アフレコしていました。

僕が演じるしのぶくんは、ひさびさに高校で再会するすずの幼なじみで、すずが抱える悩みも唯一、知っている男の子です。すずに寄りそいながら、そっと近くにいてあげられるのは自分だと思っているのですが、すずからしたら、ちょっと遠い存在にいるような人で……。なかなかむずかしい関係性ではありつつも、そのちぐはぐさが、演じていておもしろかったです。

自分のアフレコが終わった後、ベル役の方が歌うと聞いたので、残って聴かせてもらったのですが、すごすぎましたね……。映画館で聴いたらどうなるんだろう……と想像しましたし、あの歌声を壁一枚はさんで聴けたのは、すごい体験で、自慢できるなと思いました。主人公の心の持ちようで歌い方も変わっていくのですが、そこを表現できるベル役の方は本当にすばらしいです。今作の見どころは、やっぱり何と言ってもベルの歌だと思います。

染谷将太<カミシン(千頭慎次郎/ちかみ・しんじろう)役>コメント

細田監督の作品はずっと見ていて、毎回、感動させていただいてます。今回呼んでいただき、とてもうれしかったです。

監督が、カミシンはその場の空気というか、温度がガっと上がるような存在だけど、元気なだけじゃなく、ある種どこか天然で、読み切れない部分があり、そこを表現してほしいとおっしゃっていて、ただ元気なだけではなく、せん細な部分はせん細に、いいグラデーションが出せるよう、魅力的なキャラクターを台無しにしないように演じました。ふだんは自分の顔が出るお芝居が多いので、監督がおっしゃっているニュアンスを声で体現するのは、改めてむずかしいなと思いましたし、求められるレベルに応えるのに必死でした。アフレコ自体は短い時間でしたが、とても濃厚な、良い経験をさせていただきました。

監督の作品は、自分を認めてくれているような、「人間いろいろあるけど、それでもいいよ」とやさしい言葉をかけてもらっているような気がして、そこがグッときます。背中を押してもらえるような、自分にとっても大切な作品が多いです。

今回はアクションやファンタジー要素も多いですし、純粋にエンターテインメント作品として楽しめながら、みんなが抱えているものだったり、人としての闇の部分であったり、そこもちゃんと描いた上で、見応えのある作品になっていると思います。実際、完成したアニメーションにベルの歌声が響くのも、今からものすごく楽しみです。

玉城ティナ<ルカちゃん(渡辺瑠果/わたなべ・るか)役>コメント

細田さんの作品は、以前から、新作の発表を待ち望んでいたので、オーディションでこの役が決まった時はうれしかったですし、初めてのアニメ声優のお仕事が、細田さんの作品で、とても光栄です。脚本を読んでいても、惹きつけられる部分が多く、ルカちゃんとして作品に貢献できればと思っています。

私が演じるルカちゃんは、みなから好かれていて、クラスの中心にいる目立つタイプの女の子ですが、物語が進むにつれ、表面的な部分だけじゃなく、内面も見えてくるキャラクターです。ただかわいいだけの女の子ではないので、自分としてもしっくりきましたし、そんな子を演じられて、とてもうれしかったです。「どんな子だろう……」と自分なりに考えていましたが、現場で監督が、その都度アドバイスくださるので、安心して臨めました。

「サマーウォーズ」でもインターネットの世界が舞台でしたが、今作は、それが当たり前となった2021年という時代にピッタリですし、自分の居場所が、今いる場所じゃないところにもあるのかもしれない……と思っている方もたくさんいらっしゃると思うので、きっと誰でも感情移入して見られると思います。

幾田りら<ヒロちゃん(別役弘香/べつやく・ひろか)役>コメント

私の演じるヒロちゃんは、喜怒哀楽が豊かなタイプで、ひとつのセリフのなかだけでも、強弱や変化が多いので、声の高低差や言い回し、細かいニュアンスをつけるよう意識しました。どこかプロデューサー的な、放っておけないすずの手を引っ張っていくような女の子ですが、とにかくすずが大好きで、応援したくてという愛の部分が大きく、そこを真摯に表現したいと思いました。

細田監督から「聞いたことのない、ほかにない声だね。ヒロちゃんのこの声は、きっと作品の味になると思う」と言っていただき、その言葉に応えられるようがんばりました。初めての声のお芝居でプレッシャーもありましたが、実際にアフレコが進んでいくなかで、みなさんともコミュニケーションを取らせていただき、ヒロちゃんをとおして、私自身も成長させてもらえたのではないかと思います。

ふだん、音楽活動をしていてマイク前に立つことは多いですが、声優さんや俳優さんの方々と並んでやることはもちろん初めてで、同じマイク前でも、今までとはまったく違う感覚でした。ブース内にひとりずつ仕切りがありましたが、それを飛び越えてくるような熱量を感じ、特に激しいシーンは、部屋全体の空気感のまま演じるように気をつけました。

すず役の方とは初日から一緒で、一言目のセリフから「すずだ!」と思ったのが、印象に残っています。ベルの歌声もすばらしくて鳥肌が立ち、ご本人の感情が高ぶって声に現れる感じが、マッチしていて、感動しました。

監督の作品はどれも映像が美しく、今作でも<U>の世界や現実世界の風景も、細かいところまでとても美しく描かれているので、その絵のなかで、自分の声のキャラクターが動くと思うと感無量です。完成を楽しみにしています!