2020年12月24日、“楽器を持たないパンクバンド”BiSHが332日ぶりに国立代々木競技場第一体育館で有観客ワンマンを完遂、その模様を完全収録したLive Blu-ray / DVD 「REBOOT BiSH」が5月26日(水)にリリースされる。
5月からは、昨年延期となったBiSH初の対バンツアー「BiSH’S 5G are MAKiNG LOVE TOUR」をスタート。7月には「EJ MUSIC DAYS 2021 in 日比谷野音 ~夢を追う者たちへ~」で5年ぶりに日比谷野外音楽堂のステージに立つ。
今回、BiSHのセントチヒロ・チッチ、ハシヤスメ・アツコに外出自粛期間に感じたこと、コロナ禍を通じたBiSHの変化、そして、BiSHの夢について語ってもらった。
「ここが私たちの生きる場所だって再確認できました」
――昨年12月の332日ぶりの有観客ライブ「REBOOT BiSH」配信で見させていただきましたが、メンバーもファンの方も特別な思いを持ってライブに臨まれていたのが伝わってきました。特にチッチさんが冒頭から涙ぐんでいたのが印象的でしたが、あの瞬間はどんな気持ちでしたか?
チッチ:ずっとライブができなくて生きる場所をなくしてしまったような気持ちだったので、ステージに立った瞬間感情が走り出してしまったというか、考えるよりも先に涙があふれてきました。
ファンの方もずっとライブ行きたいって思っていてくれたと思うんですけど、それと同じぐらいBiSHもファンの方に会いたいと思っていたんです。最初の曲は紗幕があったんですけど、紗幕越しにお客さんを見た瞬間「やっと戻って来れたな」って思って、本当に嬉しかったです。
アツコ:最初の曲で隣にいるチッチの歌声が震えていて、自分もつられて泣きそうになったんですけど、ぐっとこらえました。リハーサルの段階からずっと感情が溢れ出しそうだったんですけど、本番になったら逆に少し冷静になれましたね。
――確かにハシヤスメさんは落ち着いて見えました。
アツコ:最近Blu-rayの副音声を収録したんですけど、その時に自分だけあっけらかんとしているなってびっくりしましたね(笑)。表情には出ていなかったかもしれないですけど、「やっとファンの方と会えた」って感動していました。
――副音声の収録で改めてライブを客観的に見られたと思いますが、いかがでしたか?
アツコ:副音声の時はお客さんが映るたびにみんなでキャーキャー言っていて楽しかったです。ファンの方が泣いていたりとか、笑ってくれていたりとか、サンタの格好してるとか、ひとつひとつにキャーキャー言ってました。
チッチ:ライブ中に見きれなかったお客さんの表情を、映像でちゃんと改めて見て、同じ気持ちを共有できているなってまた感じることができました。良くも悪くも、あのライブって二度と再現できないもので、副音声の収録もみんないつもとはちょっと違う気持ちで来ていたと思います。それで、みんなで一緒に見て「これだよな」って思いました。「これだよな、ここが私たちの生きる場所だ」って再確認できましたね。
――ライブの中で特に印象に残っている曲はありますか?
アツコ:「オーケストラ」と「プロミスザスター」は副音声を録っている時も見入ってしまいました。色んな場所で歌い続けてきた曲だし、自分たちが歌っているんですけど、自分たちさえも惹きつけてしまう曲だなって思いましたね。
チッチ:私は、ファーストアルバムに入っている「サラバかな」って曲が大好きで、あの場所でできてよかったです。自粛期間に「LETTERS」っていうアルバムを出すことを決めて、その中に自分が作詞した「I’m waiting for my dawn」っていう曲の中で「サラバかな」の歌詞を引用したんです。
その曲を今日始めてお客さんの前でやるんだっていう気持ちもあって。お客さんは声を出してはいけなかったんですけど、言葉にしなくてもエネルギーが伝わって会場がひとつになっていて、すごく嬉しかったんですよね。思い出しただけで泣きそうになってます。
16:00開場/17:00開演
会場:日比谷野外大音楽堂
出演:BiSH、BiS、EMPiRE
チケット抽選販売:https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2170895