吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第18回「一橋の懐」が6月13日に放送された。ついにみずからのなすべきことに気づいた篤太夫(吉沢亮)。主君である慶喜(草なぎ剛)との距離もぐっと縮まり、視聴者から歓声が上がった。(以下、ネタバレがあります)
天狗党の悲しい運命を目の当たりにし、一橋家を強くしなければという思いに駆られた篤太夫は、新たな兵の招集を慶喜に建白。歩兵取立御用掛のお役目をいただき、一橋領のある備中へと向かった。
そこで、忘れかけていた農民時代の自分の強みを思い出した篤太夫は、あらためて慶喜に申し出た。「武士とて、金は入り用」「某(それがし)は、一橋家の懐具合を整えたいのです」。そして、そろばんを取り出し「懐を豊かにし、その土台を頑丈にする。軍事よりはむしろ、そのような御用こそ、おのれの長所でございまする」ときっぱり伝えた。
そのための具体的な策にも考えを巡らせていた。摂津・播磨の米、播磨の木綿、そして火薬の材料となる備中の硝石。一橋家領内の特産品を高く売り、より家中の収入を増やすことを訴えた。
慶喜はそんな篤太夫の話を面白そうに聞き、「円四郎め、まことに不思議なものを押し付けとった」と一言。篤太夫の申し出をすべて受け入れ、「そこまで申したのだ、おぬしの腕を見せてみよ」と許可を与えた。