――紘一役の永山瑛太さんと演じてみて印象的なシーンはありますか?
瑛太さんとはリハーサルで台本を読みながら、どうすれば“生きた言葉”になるかを二人で話し合ってきたんですが、セットで実際に動いていく中でも「こうした方がいいんじゃないか」みたいな意見を瑛太さんが出してくださることが多くて、気付かされることがたくさんありました。
5話で離婚届にはんこを押すことになった咲が紘一さんに対して「じゃあ、あなたが仕事を辞めて家庭に入るわけにはいかないの?」と聞くシーンがあるのですが、一人で台本を読んだ時は正直そこまで緊張感のあるシーンだと想像ができなかったんです。
でも、二人でリハーサルを重ねるうちにこのシーンは本気でやらないと「なんでこの人たち離婚したんだろう?」ってなってしまうなと思って、当日何か打ち合わせをしたわけではなかったのですが、気が付いたら緊張感のある空気になっていました。お互いに“降りてきた”という感覚ですね。
瑛太さんと二人でお芝居をしていると、一人で台本を読んだ時には想像ができなかったことが起こるんです。瑛太さんと演じて初めてどういうシーンか分かる、みたいな。
泣くはずじゃなかったシーンで泣いたこともありました。区役所前で咲が紘一さんに「離婚届を出したところだ」と言われて泣くっていうシーンがあったんですが、私自身あそこまでドラマチックになるとは台本を読んだ時点では思っていなくて(笑)。でも“お互いに手を離したくない”という部分も、実際に演じてみて生まれたものだったりするんですよね。
なので印象的なシーンは“全部”なんですが、台本ではさらりと書かれていたシーンが瑛太さんと演じることで「こんなドラマのあるシーンだったんだ」と気付かされるということが本当に多かったです。
――視聴者からの“胸キュンシーン”に対する反響はいかがですか?
そうですね、「ここは絶対に胸キュンさせるシーンだよね!」みたいな空気感は、現場では全然ないんです。胸キュンを狙って作った作品ではないのかなという印象を受けていたので、放送されたら意外と「ここがキュンポイントだ!」と言っていただけているということは聞いています。
特に私と瑛太さんが抱き締め合うシーンが多いんですが、「二人の身長差がいい!」と言っていただけているのは意外だったので驚きました。
――それでは演じている中でご自身が“キュンとした”シーンはありますか?
自分がキュンとしたのはどこだろう…。キュンじゃないんですけど、好きだったシーンは3話で咲と紘一が旅館に行って、雨が降っている中会話をするシーンがあったんですが、その中で「私たちは雨宿りをしているのかも」というセリフが結構好きでしたね。意外と二人が初めて自分の本質的な部分を見せ合えたシーンだと思っているので。
あとは…基本的に貴也(高橋光臣)に関するシーンはやっぱりいいなあって思います。私結構貴也推しと言ったら失礼な気もするんですが、最後まで彼自身に人間的な問題はないよなと演じながら思っていました。
咲って貴也に対して結構失礼なことをしているんです。例えば「付き合えない」って言っているのに、お母さんやお姉ちゃんの相談事は貴也に依頼していたりしていて…心が広いですよね。
7話で貴也が「結婚を前提にやり直さないか?」って言って持っていた傘をバッて投げるシーンは王道トレンディーな感じで、なんかすごく好きでした。
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