朝ドラでは、主人公に姉妹がいることがよくあり、彼女たちの関係性によって主人公のドラマが際立っていく。
例えば、百音役の清原果耶は「なつぞら」(2019年度前期)で、主人公なつ(広瀬すず)の妹・千遥を演じた。戦災孤児になった姉妹は、なつは北海道のいい家族に引き取られ何不自由なく成長したが、千遥は親戚の家から置屋の養女と転々とし苦労してきて、なつと千遥は光と影のような関係になった。
「あさが来た」(2015年度後期)でも、主人公あさ(波留)と姉のはつ(宮崎あおい※「崎」は「たつさき」)は光と影。
あさは嫁いだ夫がいい人で幸福な結婚生活を送るが、姉はつは嫁ぎ先が没落し苦労を強いられる。実は嫁ぎ先が逆の可能性があったという運命の悪戯を嘆きながらも、どんなに辛くても「お家(いえ)を守る」ことを第一に頼もしく生きたはつは、もうひとりのヒロインとして愛された。
このように、姉妹はあり得たかもしれないもうひとりの私のような存在として、主人公の生き方を多面的にする。現在再放送中の「ふたりっ子」(1996年度後期)では主人公は双子で、同じ日に生まれ、幼い頃いつも一緒だった二人が別々の生き方をしていくところがドラマティック。
姉妹両方が同じ男性に想いを寄せるエピソードもあって、その相手は誰あろう、「モネ」で耕治を演じている内野聖陽であった。
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