舞台「鬼滅の刃」をもっと知ってほしい…小林亮太×本田礼生が演劇で見せる“キャラの生々しさ”

2021/07/24 13:00 配信

2.5次元 インタビュー

小林亮太(右)&本田礼生(左)

2.5次元舞台でも“答え合わせ”にならないように

――お2人は2.5次元舞台の人気作にも多く出演されていますが、マンガのキャラクターを舞台上で表現するために、心掛けていることなどはありますか?

本田 “答え合わせ”にならないように、というのは常々意識しています。「こういうキャラクターで合ってますよね?」と確認するようなお芝居にならないように、常に意識しています。

「こういうことを言う人だから、こういう風に見えないといけない」と意識だけしておいて、あとはそのセリフが自然に出るまで突き詰めます。芝居として立ったときに、考えたらダメだと思っていて。それは2.5次元舞台に限った話ではありませんが、役として自然に出てくるかどうかですよね。2.5次元舞台は特に、細切れの情報が多いんです。たとえば義勇なら「クールな性格で、こういう立ち方をする」といったように…。それを頭で考えるのではなく、自然と“そうなれる”ようにするのがコツかなと。

――表面をなぞるのではなく、役を自分の中に落とし込むということですね。

小林 僕もそうですね。“その人物として生きる”ことが一番難しいですが、一番やりたいことでもあって、それはどんな作品でも変わりません。初演は小林亮太として炭治郎を演じるならどうするか、と真っすぐに向かっていきましたが、今回の続編では皆さんの中にある“竈門炭治郎”のイメージに寄り添うことも心掛けたいなと思っています。

――多くの人から愛されている「鬼滅の刃」ですが、舞台版ならではの面白さはどこにあると思いますか?

小林 生身の人間が、つらい中でも懸命に生きているリアルな姿をお見せできるところです。僕は「鬼滅の刃」は人間の心の物語だと思っているのですが、舞台では“つらくても頑張る姿勢”が演技にも出ますから。

それから、ミュージカルではないものの、歌も舞台ならではの魅力ではないでしょうか。僕はあまり歌が得意ではないので、クオリティーを上げていきたいですね。もっと努力をしていかないと。歌を舞台ならではの強みにして、「歌があって良かった」と思っていただけるような作品にしたいです。

本田 確かに楽曲の強みはあるよね。その上で、僕はシンプルに“演劇であること”が舞台の強みだと思ってます。目の前でキャラクターが生きているすごさというか…。例えば想定外のハプニングが起きてしまったとしても、物語は進んでいく。僕らサイドからするとハプニングはあってはならないものですが、そういうリアリティーのある生々しさは、やはり舞台の魅力の一つじゃないかなと思います。

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