森崎ウィン&高橋颯がWキャストで主演を務めるミュージカル「ジェイミー」で、主人公のジェイミー・ニューに反抗的な態度のディーン・パクストンを演じる佐藤流司。一見“悪役”とも思える役だが、台本を読むほどに彼の本質が見え、感情移入してしまうと話す。今回はそんな彼に、出演舞台への思いや見どころなどについて聞いた。
ーーまずは、ご自身が演じるキャラクターについて聞かせてください。
最初に台本を読んだときは、態度も悪いし、ジェイミーにすぐに突っ掛かる嫌なヤツだと思ったんです。でも、読み込むほどに、ディーンが寂しがり屋なことが分かったんですよね。それに、ジェイミーが夢に向かって真っすぐに進んでいく姿を見て、自分がそうできないからこそ、うらやましくて突っ掛かっていたんだと思うと、嫌いになりきれなくて…。とはいえ、今作の主役はジェイミー。本番中は思いきり嫌われる覚悟で演じたいと思っています。
ーー佐藤さんも、学生時代は“ディーン”タイプだったとか。学生時代の思い出は?
僕はリーダーシップを発揮するタイプではなかったし、張り切っている人たちが苦手だったんです。合唱コンクールや学園祭で頑張ることも大嫌いで(笑)。今振り返ると、絶対にやっておくべきだったと後悔しているんです。だって、圧倒的に学生時代の思い出が足りないんですよ!あの瞬間は二度と帰ってこないからこそ、“恥ずかしくても、イベントには全力で参加しておけ”って強く言いたいですね。今はこの仕事に就くことができたので、学生服を着て、あの頃できなかった青春をやり直させてもらっている感じです(笑)。
ーー劇中でジェイミーは、母親や親友に助けられて大きく成長していきますが、佐藤さん自身も、思春期は親の存在にとても助けられたとか。
両親は僕の生き方を一度も否定したことがないんです。だから反抗期がなかったんですよ。一番感謝しているのは、“普通の人生を歩むな”と言ってくれたこと。この言葉は、僕の人生のテーマになっています。
※「高橋颯」の「高」はただしくは「はしご高」
8月8日(日)〜29日(日) 東京・東京建物 Brillia HALL
9月4日(土)〜12日(日) 大阪・新歌舞伎座
9月25日(土)、26日(日) 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール