小説デビュー作『火花』で芥川賞を受賞、その後も『劇場』『人間』などベストセラー小説を発表する人気作家・又吉直樹。そんな又吉が再び文芸界に新たな潮流を生もうとしている。22日、新作投稿などの文筆活動を行う場として、オフィシャルコミュニティ『月と散文』を開設することを発表した。
「一人で家にいる時、退屈過ぎて意味もなく裏声で話したりすることはありますか。自分は日に日にそんなことが増えています。『うどんかスンドゥブ』と食べたいものを裏声で発してしまった瞬間、このままでは破滅すると自覚しました。そのため、『月と散文』という文筆活動を始めます。今年、100回を迎えたライブ『実験の夜』と同様に好きなことだけをやります。この書いたばかりの文章も裏声で読みたい衝動に駆られてきました。助けてください。この『助けてください』も裏声で言いたくなるのです」
いかにも又吉らしいコメントと共に始動するこの有料サイトでは、週に3回、書き下ろし作品が更新される。その内容は、「書き物」(2000文字程度の文章)、「自由律」(自由律俳句5句とそれにまつわる随筆)、そして「実験」(1週間で考えたことや気づいたことなどを自由な形式で書いたもの)の3コンテンツ。そのほか「投書」と題し、コミュニティメンバーからの質問や提案を受け付けるコーナーも用意される。
小説やエッセイ作品は、書き下ろし、もしくは文芸雑誌やWEBサイトで連載されたのちに単行本にまとめられることが常だ。しかし、その慣例を破り新作を投稿する場を自ら立ち上げたというのも、文学の世界に新風を吹き込んだ又吉らしい行動だ。昨年はYouTubeチャンネル『渦』もスタートさせるなど、芸人として作家として40歳を越えてなお活動の場を広げる又吉直樹に、がぜん注目が集まっている。
https://www.tsukitosanbun.com/
月額1000円(税込)
コンテンツの更新は、オフィシャルLINEや又吉スタッフInstagramでも通知される。
【オフィシャルLINE】https ://lin.ee/ZQkzgO9
【又吉スタッフInstagram】https://www.instagram.com/matayoshi_staff