「失敗も成功になる」中村倫也の人生哲学
ムロの言葉をきっかけに、中村は「自分が赤ちゃんだと思うようにしました」「とにかく、いろんなことを考えました。まず、仕事をもらうにはどうしたらいいんだろうかとか、そのためには普段からどう動けばいいのか」と、自身の振る舞いを一から見つめ直した。
その結果、目の前が開けていく。「“人は鏡”だな、というか…。自分が変わると、なんか変わったなって気付いてもらえるものだなって」。少しずつ変化を感じる中で「半分、青い。」に出演し、一気にお茶の間にその名を知られる人気俳優へと飛躍していった。
2021年3月に雑誌の連載をまとめたエッセーを上梓するなど、演じること以外の表現にも積極的な中村。2015年ごろから6回にわたり、トークライブも行っている。
このトークライブは、中村自身が企画・構成・演出・映像・グッズデザイン、そのすべてを手掛けているという。今、「自分が思っていることを素直にしゃべれているのは(トークライブで)しゃべったからだろうなと思います」と、その経験が身になっていることを実感している。
インタビューの最後には「“成功か失敗か”で考えてないな俺、って。“成功か失敗か”で考えると失敗は失敗ですけど、“やるかやらないか”で考えると失敗も成功になる」と、自身の経験から導いた人生哲学を披露。
インタビューを終えた林先生は「若いうちじゃないと、失敗から立ち直る時間とかいろんな余裕がないので、若いうちに失敗の実験をしておけ、と。どういうふうに自分は失敗するのか、失敗のパターンを知っておかないと、50歳を過ぎてからの失敗はなかなかリカバーが難しいんですよ。自分の“負けパターン”を覚えてほしいなとあらためて思いましたね」としみじみ語った。
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