――台本を読んだ時の感想を教えてください。
すごく謎の多い作品というか、最初に台本を頂いた時は結末が分からない状態だったので、「どうなっていくんだろう？」という感じでした。撮影に入ってからも、探り探りの感じはありましたね。
――演じる悠真はどんな人物ですか？
悠真は7人の中でも一番影のある人物で、暗いバックボーンを背負っているという裏設定があったので、模索しながら悠真を作っていきました。かなりクレバーな一面も見える役で、口数は少ないんですけど、悠真の一言一言が物語をまた違う方向に持っていったりするんです。そういうところにも注目してもらえるとうれしいですね。
――演じる上で気を付けていたことを教えてください。
どのお芝居でもそうですけど、一言一言の“間”が大事だと思うんです。悠真は常時何かを考えて探っているような役で、みんなが話し合いをしているシーンでも悠真だけその輪から外れて、俯瞰で見ていたりするので、口数は少ないですけど、そういう空気感や雰囲気を感じてもらえるように、カットがかかるまで緊張感を大事にしていました。
――鈴木仁さん、若林時英さん、大原優乃さんはドラマ「3年A組―」でも共演されていましたね。
今回の作品は撮影期間が短かったので、共演したことのある人たちが多いと、やりやすさはありましたね。撮影本番の時と合間の時間との切り替えとか、撮影においては距離感というのも大事だと思っているんですけど、他のみんなもそういうことは分かっているので、刺激を受けたり、さらに仲良くなったり、助けられたり、いい経験ができた現場でした。
仁とか時英はもともと仲が良かったんですけど、優乃ちゃんは「3年A組」の時はあまり接点がなくて深い話をすることがなかったんです。でも今回、一緒のシーンもあっていろいろ話もできましたし、立ち姿一つとか、撮影の臨み方とか、すごく学ぶものが大きかったですね。
――撮影期間中で印象に残っているエピソードがあれば。
ドラマの中で悠真はタバコを吸うシーンがあるんですけど、普段は全く吸わないので、このドラマで初めて喫煙者になりました(笑)。撮影の前に少し慣れておいた方がいいかなと思って、撮影場所にあった喫煙所に初めて行って、監督さんとか助監督さんとかスタッフさんと一緒に、そこでタバコを吸いながら語り合った時がすごく胸が熱くなる時間でした。撮影が終わったので、もうタバコはやめました(笑)。
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