オダギリジョーが、脚本・演出を手掛ける初のオリジナル連続ドラマ「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」(毎週金曜夜10:00-10:45、NHK総合※全3回)の第2話が9月24日に放送される。主演の池松壮亮をはじめ、共演者には永瀬正敏、麻生久美子、本田翼、岡山天音、永山瑛太、染谷将太、仲野太賀、佐藤浩市ら、豪華な面々がそろった同作。池松演じる鑑識課警察犬係に所属する警察官の主人公・青葉一平と、相棒の警察犬・オリバーが事件に挑む姿とともに、謎めいた町で繰り広げられるさまざまな人間模様が描かれる。
独特の存在感と振り幅の広い表現力で、日本の映画、ドラマで俳優として活躍し続けているオダギリ。映画監督としても「ある船頭の話」(2019年)が、「ヴェネツィア国際映画祭」に正式出品されるなど、その才能を発揮している。
そんなオダギリが温め続けたオリジナル企画を基に、自ら脚本・演出を手掛ける初めての連続ドラマ「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」。オダギリが警察犬のかぶり物をしてオリバー役で出演していることも話題を集めている。WEBザテレビジョンでは、オダギリにインタビューを行い、出演者の印象や作品への思いなどを聞いた。
オダギリジョーのインタビュー
――警察犬係の主人公と相棒の警察犬が事件に挑んでいくという物語の設定は、どのようにして決まったのでしょうか?
構想し始めたのは、もう10年近く前になると思います。それぞれのクールで警察ドラマが作られる中で、何か新しい角度はないものか...新しい警察ドラマの在り方を考えた時、警察犬を登場させるというアイデアが浮かびました。動物の目線を加えることで人間を客観的に表現、指摘できるというのは今までになかったタイプだと思いました。
――脚本はコロナ禍で書かれたのでしょうか?
第1話はコロナ禍になる前に書き終えたのですが、第2.3話はコロナ禍で書きました。世界が辛い状況にある中で自分がエンターテインメントの脚本を書いていて良いのかと悩んでしまい、気持ちが脚本に向かわない時もありました。だけどこういう時だからこそ、娯楽やアートがいつも以上に力と安らぎを与ることができるような気がして、辛い現実を一時でも忘れさせてくれる、バカバカしいコメディがあってもいいんじゃないかと思いました。
――これまでにオダギリさんと共演経験もある池松さんを主人公にキャスティングした理由を教えてください。
池松くんの真面目さと作品に対しての誠実さをとても信頼していました。自分が今回大きな挑戦をするにあたり、主演は一緒に闘ってくれる仲間として信頼できる人にやってもらいたいと思ったのでオファーしました。
――実際の撮影現場での池松さんはいかがでしたか?
池松くんに対してはほとんど演出する必要がなかったです。自分が脚本を書いている時にイメージした流れやシーンのテンションを間違いなく理解してくれて、芝居をしてくれていました。全3話ありますけど、数えるくらいしか演出することはなかったのではないかと思います。それくらい台本を読みこんで、池松くんなりのイメージを持って現場に来てくれていたんだと思いますし、そういうところがちゃんとした俳優だなと改めて思いましたね。