正隆の美しい涙がすべてを洗い流す
利治から父の遺言を聞く正隆の目から、はらはらと涙がこぼれ落ちる様子はまるで、つきものが落ちていくよう。11話にわたって描かれた苦しみすべてを洗い流すような、美しい涙だ。
視聴者からも「こんな結末とは…見てきて良かった」「号泣。とても素敵な作品をありがとうございました!」「最後の最後、養父の言葉に救われる正隆に胸が締めつけられた」と感動の声が上がり、Twitterでは「#ただリコ最終回」がトレンド2位にランクインする盛り上がりとなった。
主人公・正隆を演じた北山にも「北山くんの演技最高だった!」「北山くんの演技がただただ素敵すぎた。たくさんの人に届いてほしい」「表情の作り方が凄かった。いい作品をありがとう、お疲れ様でした」と絶賛の声が続出。アイドルとしても活躍する北山だが、今作では怒りや恐怖、悲しみ、絶望といった感情を繊細な表情で表現し、俳優としても存在感を見せつけた。
正隆がたどり着いた「幸せの意味」
不倫に殺人、暴行、監禁と、センセーショナルで殺伐としたシーンが続いた作品で、最後に描かれたのは“幸せ”の意味だった。
劇中、「幸せ」という言葉が何度か出てきたが、最後の最後で偽りのない人生を取り戻した正隆自身が、初めて「今、幸せだ」と口にした。「偽りなく生きる」は、同作の主題歌でもあるKis-My-Ft2「Fear」の歌詞にも登場する言葉。“幸せとはなにか”という問いに対する正隆の答えが、同作のゴールになった。
同作のメイン監督・安里麻里氏は放送後、Twitterでこのクライマックスシーンの台本の画像を公開した。正隆が口にした「俺も、今、幸せだ」のセリフには、線が引かれている。「正隆は萌や雪映から『私、今、幸せ』という言葉を聞いてきましたが、最後やっと、幸せの意味がわかる。世の中から見たら幸せには見えなくても。幸せって感覚は、その人の中にこそあると思っています」と綴った安里氏。この投稿にも多くの共感の声が寄せられている。