“朝ドラ”こと連続テレビ小説「おかえりモネ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。9月27日より放送された第20週「気象予報士に何ができる?」で、主人公・モネこと百音(清原果耶)が5年半のブランクを経て地元・亀島に戻り働き始めた。ところが同級生の亮(永瀬廉)は「なんで帰って来たの?」「きれいごと」と手厳しい。視聴者からは、亮が“闇落ち”した?との声があがり、また2013年の朝ドラ「あまちゃん」で、一時“グレて”しまったユイ(橋本愛)を思い出すとの反応も。作品として考えた場合、不幸になる親友というのは主人公に“気づき”を与える役割を持っている。今回は、過去の朝ドラで不幸な立場になってしまったヒロインの親友たちを、フリーライターでドラマ・映画などエンタメ作品に関する記事を多数執筆する木俣冬が解説する。(以下、一部ネタバレが含まれます)
地元に帰って来た百音に亮が放った「なんで帰って来たの?」はなかなか辛辣であった。
百音は震災で被害を受けたとき「なにもできなかった」ことに苦悩し、地元を出て自分にできることが何かないか模索していた。
彼女なりに考えた末、気象予報士になれば悪天候をあらかじめ予知し事前に準備することができるのではないかと考え、東京で経験を積んできた。そしてついに地元に根ざした情報を伝える企画「あなたの街の気象予報士」を携えて帰郷したのである。
でも亮は「きれいごとにしか聞こえないわ」と批判的だった。
百音は自分の苦悩を友だちには話していないから、東京でテレビ出演もして活躍して素敵な恋人もいる身でありながらなぜ急に地元に戻って来たのか、地元の誰もが大なり小なり疑問に感じている。
家族すら百音の真意はわかっていないようである。その気持ちの代表を亮がつとめた格好だが、それにしたって今までの亮となんか違う。今までは常に微笑んで人に優しいイメージだった亮がなぜ…。
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