4代目水道橋博士運転手である芸人・ジョニー小野が、水道橋博士の生態を赤裸々にリポートしていく本コラム。第2回は水道橋博士が主催する配信ライブ「阿佐ヶ谷ヤング洋品店(アサヤン)」の“価値”についてお送りする。
「出られないなら自分でテレビ番組を作ればいい」
2021年は水道橋博士にとって激動の年である。地上波レギュラーが30年ぶりに0になり、表現の場をネットの世界に大きくシフトした。
その中で目玉は、3月に旗揚げした、さまざまなゲストを招いてお届けするお笑いトークライブ「阿佐ヶ谷ヤング洋品店(アサヤン)」である。このトークライブは「阿佐ヶ谷ロフトA」でのトークライブだが、オンライン配信として、ツイキャスでの有料配信を行っている（YouTube「水道橋博士」でもアーカイブ動画の一部を配信）。これは水道橋博士が「アサヤン」の名のもとに新しい時代のお笑いをつくるライブである。これまでに数多くの著名なゲストとテレビでは出来ないディープなテーマでのトークを繰り広げてきた。
参考までに、これまでのゲストを見てみよう。
1．ルー大柴、松村邦洋、マキタスポーツ
2．町山智浩、ダースレイダー、泰葉、グレート義太夫
3．前田日明、ターザン山本 ほか
4．マッハスピード豪速球、エル・カブキ、トンペー、銀座ポップ、ターザン山本、ターザンの彼女、よしえつねお、ドルフィンソング、ガラパゴス ほか
5．井上咲楽、堀川ランプ、うんこ・ちんこ、コックローチコック今井 ほか
6．グレート義太夫、中込陽大(ゴメス) ほか
7．寺門ジモン、エル上田 ほか
8．近田春夫、ダースレイダー ほか
9．西野亮廣、滝沢秀一 ほか
10．エムカク、エル上田 ほか
11．しみけん、明日香ゆずな、マッハスピード豪速球、エル・カブキ、トンペー、よしえつねお、ドルフィンソング、ガラパゴス ほか
12．渡辺純(JETLINK)、MUNE(ハードコアチョコレート)、利根川亘(チームフルスイング)、Bro★J(Irie)、コトブキツカサ(ETM)、瀬戸芳貴(SETOSHOP)、無法松(KITANOBLUE) ほか
13．古舘伊知郎、ターザン山本、細田昌志 ほか
14．青空球児・好児、塙宣之、U字工事、ほたるゲンジ、エル・カブキ、KITAJIMA、ドルフィンソング ほか
15．近田春夫、マキタスポーツ、中込陽大(ゴメス) ほか
16．柳澤健、東野幸治、目崎敬三((株)文藝春秋 ノンフィクション出版部 統括次長)、中村竜太郎(元週刊文春記者) ほか
17．チャンス大城、松本竹馬(そいつどいつ)、コラアゲンはいごうまん、よしえつねお ほか
18．松村邦洋、よしえつねお ほか
19．奇妙礼太郎、やついいちろう、中込陽大(ゴメス) ほか
20．RAM RIDER、相沢直、原カントくん、細田昌志 ほか
21．テリー伊藤 ほか
22．園子温 ほか
特筆すべきは、半年の間に各界の著名人からアングラ芸人まで幅広く出演しているライブであることだ。これは地上波ではない。大手スポンサーや制作会社が関与しない水道橋博士による完全手作りのライブにも関わらず、ここまで多ジャンルなゲストを呼んだトークライブなのだ。
これらはすべて水道橋博士の「出られないなら自分でテレビ番組を作ればいい」という、まさにお笑い界のマリーアントワネット的発想によるものである。
水道橋博士は会場を押さえ、ゲストをブッキングし、ギャラの支払いまで自ら行っている。水道橋博士商店としての、独立した興行なのだ。誰にはばかることなく、水道橋博士が「おもしろい」と思ったことを、そのまま世に問うライブなのである。
「芸能界の損失」回避の為、“アサヤン”の過去回をニコニコチャンネルで特別公開
毎回、ツイキャスにて生配信が行われているが、ツイキャスではライブ当日から2週間のアーカイブ視聴期間が終了すると見ることができない。そこで「これだけの豪華ゲストのトークが見られなくなってしまうのは芸能界の損失である」と考えた水道橋博士は、8月に立ち上げた水道橋博士公式のニコニコチャンネル「水道橋博士のザテレテレビジョン」にて通常放送とは別にアサヤンのアーカイブ動画を公開をスタートした。
「阿佐ヶ谷ヤング洋品店」の2021年9月までに開催されたトークライブは「水道橋博士のザテレテレビジョン」にて、10月中にすべて公開予定である。毎回、ツイキャスで1,500円で配信していたライブを特別編集版として「水道橋博士のザテレテレビジョン」では月額会員費880円で見放題にしてしまう。このような方法をとれば、ライブ当日の生配信の売り上げが大きく減少してしまうことは火を見るより明らかである。
ある意味、お笑いトークライブのサブスプリクションサービスともいえる、新しいライブの在り方を、水道橋博士は「阿佐ヶ谷ヤング洋品店」と「水道橋博士のザテレテレビジョン」の掛け合わせで提示しようとしているのかもしれない。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
月額料金：550円（税込み）
チャンネルURL：https://ch.nicovideo.jp/suidobashihakase-thetv
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