――現代音楽というジャンルは、一般的にはあまりなじみがないように感じます。
僕も最初はピンとこなかったです。劇中でも使われている“未聴感”という言葉があるのですが、クラシックやポップスの場合はコード進行などの関係で、どこか聴きなじみのある音楽が多いと思います。でも、現代音楽にはその制限がないので、新しい音、新しい音楽が生まれます。
今回は京都市立芸術大学の方たちが協力してくださっているのですが、1曲出来上がるごとに「こんな音は聴い たことがない」というものばかりで、すごく魅力的なジャンルだなと思いました。それはきっと映画を見てくださる方にも伝わると思います。
――劇中では、見事なピアノ演奏も披露していますね。井之脇さんは、小さい頃にピアノを習っていたんですよね?
幼稚園から小学校3~4年生までしか習っていなかったのですが、僕が12歳のときに出演した映画「トウ キョウソナタ」(2008年)でもピアノの才能を持つ少年の役で、その後、朝ドラ「ひよっこ」(2017年NHK総合ほか)でもピアノに触れる役だったので、ピアノに縁がある人生なんだなと(笑)。
一人暮らしをするタイミングで一度はピアノを手放したんですが、結局また買い直して、今は電子ピアノが家にあります。キッチンの向かいに置いているので、お湯を沸かしているときなんかに、弾いたりしています。
今回の映画では朔が京都の賀茂川沿いでピアノを弾くシーンがあるのですが、やっぱりキッチンの向か いで弾くのとでは全然違いますね。ものすごく気持ち良かったです!
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