テレビ番組に精通するライターの前川ヤスタカが、地方番組に注目し、レビューしていく。今回は10月と11月に福島中央テレビで放送された「サクマ&ピース」を取り上げる。
「マルトには日本一のものなんてないですよ」
「ら・ら・ミュウ、アクアマリン、イオン最強三連コンボですよ」
「ライフフレンドカメソウが我々のファッションシーンを支えていたんで」
地元民でなければわからないスーパーや洋品店の名前がさしたる説明もなく登場するこの会話。福島中央テレビ「サクマ&ピース」の一場面である。
「サクマ&ピース」は10月17日から4週連続で放送された30分×4回の特番で、いずれも福島県いわき市出身のテレビプロデューサー佐久間宣行とアルコ&ピースの平子祐希の二人が、地元いわきを旅する番組だ。
元々アルコ&ピースというコンビ名は酒井と平子の頭文字「酒」と「平」を英語にしたもので(酒→アルコール→アルコ、平→平和→ピース)、今回は平子だけが出演するので、サクマ&ピースというわけである。
そして「サクマ&ピース」の「サクマ」の方、佐久間宣行は「ゴッドタン」「あちこちオードリー」(いずれもテレビ東京)などで知られる元テレビ東京・現フリーのテレビプロデューサー。裏方でありながらメディアに演者として登場することも多く、2年前からは「オールナイトニッポン0(ZERO)」(ニッポン放送)でラジオパーソナリティも務めている。