どんな状況でも絶品の芝居をする声優陣
――現在はコロナ禍での収録となりますが、現場での様子はいかがですか?
少人数の収録で仲良くなるのは至難の業ですね。(アニメ「テニスの王子様」のキャスト陣が)仲が良いというのは伺っているんですけれど、収録のスタイルも少人数ですし、収録以外で会話するのもまだまだはばかれる時期なので、もう少し回数を重ねたいですね(笑)。
「テニスの王子様」に限らず、どこの現場もそうなんですけれど、声優さん同士の交流がほとんど無くなっているんです。みんなでご飯にも行けなければ、雑談する時間もあんまりないですし、元々人見知りでシャイな人たちが多い世界なので、みんなの人見知りがどんどん加速していて、最近やばいんですよ…! すごく仲良かった人ともあいさつがそっけなくなるというか、心のソーシャルディスタンスを実感しています。
でも、どんな状況でもみんな絶品の芝居をしますからね。すごいんですよ、僕たち!(笑) なので卑屈になるわけではなく、みんなが一緒に録っていない中で「どうしたら面白いことが出来るのかな?」「どうしたらみんなが臨場感を味わったり、心が動かされる芝居ができるのかな?」というのが今の僕らのテーマだったりするので、そういうことは常々、どの現場でも意識しながらやっていますね。
――まだ収録の途中ですが、木村さんおすすめのシーン、お気に入りのシーンがありましたら教えてください。
もちろんどのシーンも見逃さないで欲しいですけれど、まずはドルギアスが飼っている犬の顔が怖というところは見てほしいです! あとドルギアスが初登場するシーンで、(ドルギアスに)海に突き落とされた跡部が、あの距離で落ちたのによく元気だなというところも見てほしいですね。試合前だというのに海に突き落とすドルギアスもどうかしているんですけれど(笑)。
あとは、ドルギアスが家に帰って、弟のノアと喋るところですね! ドルギアスは、りんごの皮を剥くのがすごく上手いので、意外と家庭的な一面があるというところもチェックしてほしいと思います。
――ありがとうございます! 最後に「新テニ U-17W杯」を楽しみにしているファンの皆さまにメッセージをお願いします。
これまでもアニメ「テニスの王子様」シリーズが好きで、見てくださっている方も非常に多いと思いますので、僕としては「お世話になります。今回から携わらせていただく木村昴です」という、おじゃまします感があります。
途中から参加させていただく身としては、皆さんがこれまで好きで、応援してきたアニメ「テニスの王子様」シリーズの世界を損なうことなく…でも、せっかくやらせていただくので、新たなアニメ「テニスの王子様」として楽しんだいただけたらうれしいなと思います。
また、新シリーズを見て「やっぱりテニプリ面白いな」と思っていただけるアニメになっていると思いますので、引き続き「テニプリ」を楽しんでください。
ドルギアスは嫌なヤツで、嫌いになってほしいなと思いますけれど、嫌いになりすぎないでほしいです(笑)。最後まで見ていただけたら、良い所もあると思うので「嫌い!」って、見捨てないでください。