――今回の「D-river」というタイトルは、英単語の“Driver”の“D”と“river”の間にハイフンが入っていますが、これには何か意味があるんでしょうか。
さっきの「青臭い」って話にもつながるんですが、まず原点に戻りたいなと思って。(劇団としての)OOPARTSをつくった頃ってどんな思いでいたのかなっていうことに駆られて、その当時のことを思い返したんですよね。
そうしたら、2010年に復活する以前のOOPARTSって、みんなタイトルにハイフンを入れていたんですよ。“Manhole”だったら“Man-hole”とか、 “Homeless”だったら“Home-less”とか。その時はダブルミーニングだったりもして。
今回は(脚本を)書き終えてもタイトルがずっと決まっていなかったんです。単純にAIで自動運転の話だから「Driver」かなと思ったんですが、何か直球だなと思って。で、“Driver”っていう文字をじっと見てたら、ハイフン入れたら“D(ディー)-river(リバー)”だ!って気付いて(笑)。
僕は昔「river」という暗~い映画を撮ったんですが、川の中では流れに逆らおうとしてもどんどん流されていってしまう、人生もそういうものかなって思って「river」というタイトルを付けたんです。
「D-river」の“D”は、単純に頭の中に“Dream”と“Death”が出てきて。他にも頭文字が”D”というだけでも“Delight”とかプラス方向の言葉だったり、 “Dark”とか“Danger”とか負の言葉だったり、両方あるじゃないですか。まあそんなこと言ったら“E”だって“F”だってあると思うんですけど(笑)。
でも単純に、“D”で誰もが分かる英単語として思い浮かぶものの中で“Dream”と“Death”が結構分かりやすくていいなと。それで「D-river」というタイトルにしました。「さあ、どっちに流れていくんだろう?」みたいなポジティブとネガティブの両方の側面があって。
でも、これは作品を見てくださったお客さんの選択でもあります。どの“D”を選ぶのか、こちらが提示するよりは、観た上で自由に受け取ってもらえたらいいかなと思っています。
2022年2月5日(土)~27日(日)
東京公演(サンシャイン劇場):2022年2月5日(土)~13日(日)
大阪公演(COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール):2022年2月18日(金)~20日(日)
札幌公演(道新ホール):2022年2月25日(金)~27日(日)
【URL】https://ooparts-hokkaido.net