さらに、「コロナ禍で一瞬で全てが変わってしまったという意味では、震災で全てが、人生が変わってしまった人たちと同じまでは言わないですけれども、ちょっとしたシンパシーみたいなことは感じられるのかなという思いもありつつ、10年の節目ということや、コロナという今の状況の中で、どれだけ日常というのが当たり前になったことが本当にすてきだったのかということを伝えようかという思いで、今回はお話を作りました」と、作品への思いを吐露。
また、「天国」というタイトルについては「いわゆる死んでしまった人たちが行く“天国”より、パラダイスというか楽園に近い方の意味での僕は“天国”という捉え方をしていたんですけれども、実は今話したような日常というのがいかに素晴らしい楽園、天国だったのかということを、物語の中ではほとんど語ってないんですけれども、そういう思いを込めて、皆さんがご覧になった方々が何かこの劇場のバックヤードにいる、このみんなは今“天国”にいるようなすごく素晴らしい楽園の中で生活しているんじゃないかと思っていただけたらと思い、名前はつけました」と語った。
主演の原は「この『天国』という作品は、もちろん地震の怖さ、3・11の怖さを忘れちゃいけないというメッセージもそうですけど、いかに何もない日常が幸せなのかということを僕たちは伝えるために、ここに、東京公演に立ちます。ぜひ大切な方、友達、家族、一緒に見に来ていただけたら幸いです」と来場を呼び掛けた。
SDP